「そんなに疲れた顔をしてまでどうして」 「その、会社って何?」 ポメラニアンのハムは質問した。 朝の8時15分、 突然のできごとに主人はびっくりしたが 急いでいたのでざっくり説明し家を出た。 施錠の音が部屋の中に反射する。 主人はどうやら噛み砕いて説明してくれたみたいだが、その意味はまるで摩訶不思議。仕方なくドッグフードを少しかじりベッドに戻る。少し眠気が襲ってきた。 微睡みの中、昨晩は「もう行きたくない」と泣いていた主人の顔を思い出す。そして今日も出かけて行く。分からない…。 ハムは今日も寝た。 ポメラニアンは人を癒し支え、家族でもある。 しかし人間と犬には絶対的な知能の差が存在する。ポメラニアン視点では、人間に超越的な知能があることは理解できるが、理解できるのはそこまで。 具体的に何について理解しているのかは想像することすらも、難しい。