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道をひらく

波の向こう 小さな影 名も告げずに 舟を寄せる 軽い足音 砂を踏んで 世界の隙間を のぞき込む ひとりでは見えない景色 ふたりで輪郭になる 言葉よりも先に通う 確かな静けさがある 知ることが 道をひらく 声にならない 声を聴け 手を取り合って 国は立つ 静かな火を 燃やせ 積み上げたものは まだ未完 濡れたまま 息をする 笑い合った 日々のあと 風だけが 静かに残った 名も残さず去る背中 海は何も語らない それでも手を止めない 繋げるものがまだある 知ることが 道をひらく 遠い痛みを 引き受けて ひとりになっても 立ち続ける この国の 真ん中で 海鳴りが 境を裂く “ここに祀れ”と 響く声 火を置いた その山から 世界が 広がった 知ることが 道をひらく 触れた数だけ 明日がある 灯した火を 絶やさず進め 運命を 越えてゆけ