
ねぇ、優秀ってさ、 気づいたら誰かが背中に貼ってたラベルみたいなもんじゃない? 「すごいね」とか「できるね」って、 ガラス越しみたいに響くだけで、全然あったかくない。 うなずくたびに中身が少しずつ消えてく気がするんだ。 変だよね。 なんでだろう、優秀でいるって、 からっぽになるのとちょっと似てる気がする。 全部埋めたはずの答えが、 気づいたらぽっかり穴あいてたりしてさ。 その上からまた何かかぶせて、見ないふりしてる毎日。 ほんとはね、 「優秀」って呼ばれるたび、 ちょっとだけ自分がどこかに消えてくみたいで怖くなる。 数字や賞状でできた中身なんて、 本当の自分じゃない気がして、夜に息苦しくなることあるんだ。 でも、みんなもそうなのかな。 たぶん、何かで自分をごまかして、 からっぽの部分に気づかないふりしてるのかも。 きっと、優秀って言葉の語源は―― 何にもないところから生まれる、さみしさなんじゃないかな。 いつか、このからっぽも愛せたら。 それが本当の、優秀なのかもしれないって、 今日もぼそっと思ったりしながら、 また眠れずにいるんだよ。

