[Intro][Dark Ambient / Japanese Horror / Whisper Vocal] 風がないのに 提灯が揺れる 誰もいないのに 鈴が鳴る 「帰っておいで」と 呼ぶ声は 闇の向こうから―― ふわり、ふわり。 [Verse 1] 月のない夜 濡れた石畳 誰かの足音 後ろから 振り向いても 誰もいない なのに影だけ ひとつ増えた 閉めたはずの 障子の向こう 白い指が そっと揺れる 「見ないで」と 心が叫ぶ けれど目だけが 離れない [Pre-Chorus] 鬼灯の赤が 夜を染め 川面に誰かが 立っている 名前を呼べば 振り返る その顔だけが―― 思い出せない。 [Chorus][Ethereal / Haunting Female Vocal] 漂う、漂う、漂う―― 魂が夜を漂う 帰る場所を 失くしたまま 月明かりを すり抜けて 「もう一人じゃないよ」と 冷たい手が 肩に触れた [Verse 2][Ethereal Vocal / Cinematic] 祭りのあと 消えた灯り 誰もいない 神社の奥 濡れた草に 残る足跡 僕のものより ひとつ多い 午前二時の 古い時計 止まったはずが また鳴り出す 十二回目の 鐘のあと 窓の外に 立っていた [Pre-Chorus][Dark J-Pop/ Japanese Horror] 風鈴だけが 揺れている 風なんて 吹いていないのに 「帰らないで」と 誰かが言う その声はなぜか―― 僕の声だった。 [Chorus][Layered Whisper / Deep Bass] 漂う、漂う、漂う―― 影が夜を漂う 忘れられた 名前たちが 闇の底で 手を伸ばす 提灯がひとつ 消えて 振り返れば――顔のない影。 [Bridge][Almost Silent / Whisper] もしも あの世とこの世の 境目が なくなったなら 今夜ここにいる「僕」は 本当に――僕なのかな? [Whisper] ……ねぇ。 さっきから 誰と歩いてるの? [Chorus][Cinematic / Japanese Choir / Haunting] 漂う、漂う、漂う―― 幾千の魂が漂う 帰る場所を 探しながら 夏の夜を 彷徨って 朝が来ても消えない影が 僕の後ろで――増えていく。 [Outro][Wind / Distant Bell / Whisper] 風がないのに 髪が揺れる 誰もいないのに 名前を呼ぶ 「また来年――」 ふわり。 ……ふわり。 そして 僕の影は―― ひとつじゃなかった。