Song Cover Image

交響雅楽「国生み」~塩こをろこをろ、天沼矛と大八島~

V6

国つ土 いまだ成らざるに  漂へるさま 油の如くに  くらげのごとくに 漂へる時に  高天原の 諸の神  二柱の 神に詔りて  天つ浮橋に 立ち竦み  虚空の青海原を 見下ろせば    玉梓の 天沼矛を さし降ろし  蒼き泥濘 底ひそむ海を  塩 こをろ こをろに  かき鳴らし かき回せば  ハッ!   矛の先より 滴り落つる  白き塩の 重なり積もりて  淤能碁呂島と 凝り成りにけり! 「あなにやし 愛しき乙女を!」 「あなにやし 愛しき壮士を!」 天の御柱 天を突き立つ!     八尋殿の 床の冷気に  神の御柱を 巡り逢はむとす  吾は右より 巡り行けば  吾は左より 巡り逢ひて  「成り成りて 余れる処を  合はせ塞ぎて 国を生まむ!」   天つ神の 寿ぎの詞  泥濘を裂きて 脈動の波  産み落とす 大地の骨  胎動の鐘が 鳴り響く!   淡道の島を 初手となして  伊予の二名 隠岐の三子  筑紫 壱岐 対馬 佐渡の嶺! 大八島国 生み終へて  蒼き海原に 緑の峰々  八重の潮路を 打ち拓きぬ!     言向け和せ 荒ぶる海原  「この土は 豊葦原の 瑞穂の国なり!」 千代の八千代に 動くこと無き  大地の礎 今定まる!     天の浮橋に 立つ神の  御手ゆ放たれし 大八洲! こをろ こをろと 鳴る潮の  滴り落つる いのちの極み! 日の出づる処 八尋の宮に  国生みの神業 ここに成れり!!