古びた扉を一つ開けた 白い埃が光を裂いた 幼い声が微かに呼ぶ 名を知らぬ影が笑っていた 足元で散るガラスの夢 触れた指が震えている 帰れない記憶の街を 何度でも歩き出してく 壊れた時計の針が 過去をなぞり動き出す 閉じ込めた願いをもう一度 開く鍵は心の奥 次の扉は雨の庭で 赤い傘だけ置き去りだった 忘れた歌を誰かが歌う 流れる涙に空が映る 遠い笑顔がほどけていく 呼ぶ声だけが残されて 崩れゆく記憶の部屋で 手を伸ばし君を探した 消えかけた影の奥で 時が逆さに流れ出す 取り戻す痛みも構わない 開く鍵はまだ熱い いくつも過去を重ねてきた それでも届かぬ約束がある 夢と現の狭間に立ち 最後の扉に手を掛けた 開け放たれた最後の部屋 そこにいたのは幼い私 笑いながら泣いていた 「もういいの」と声がした 光と闇が重なって 記憶の鍵が消えていく 記憶の鍵が消えていく 記憶の鍵が消えていく 記憶の鍵が消えていく