​少し短い  影法師ふたつ アスファルトに 咲く 光のつぼみ ねぇ、聞いてる?って  君が笑うから 適当な相槌  バレて また笑う 校門を抜ければ  ピンクのトンネル 教科書の重さも  今は忘れて 不意に止まった 君の視線の先 隣のクラスの  あの子が 横切った ​ ひらひら、 舞い落ちる恋の予報 脈アリかな?なんて 騒がしい帰り道 春風がスカートの裾と 秘密を揺らす 世界で一番  どうでもよくて 一番大事な  私たちの 時間 コンビニ寄って 新作のアイス 一口 ちょうだい いつものお決まり 勉強の話は 三秒で終わって 気づけば、また  推しの話に 夢中 ​ 坂道を下れば 終わりが近づく 夕焼けが、少しだけ 切なくさせるけど また明日ね  その一言だけで 明日の朝が もう 待ち遠しく なる ​ きらきら 輝いた今の季節 レンズ越しじゃきっと 映しきれない 輝き  花びらが ローファーの先に  そっと寄り添う 名前のない、この瞬間が 宝物だと 言わなくて もわかる ​ いつか大人になって この道を歩く時 桜の匂いが記憶を 呼び覚ますかな? 青い春の真ん中で 私たちが 全力で笑っていた 証拠 なんだ! ひらひら 舞い落ちる  恋の予報 ずっと一緒だよ なんて照れくさいけど 春風に  乗せて届けるよ  いつもありがとう 世界で一番  何気なくて 一番愛しい  私たちの帰り道