グラウンドの隅っこで、 誰にも踏まれても負けずに葉を広げる、おおばこの緑。 その小さな姿は、まるでずっと耐えてきた強さみたいだ。 遠くの海をひとりで渡る、クロウミツバメの羽ばたき。 風に逆らいながら進む姿は、いつだって地味で、でも誇らしい。 そういえば、あのとき貸した小さなノートのことも、 貸したぼくのほうだけが、いまでもやけにはっきりと覚えている。 あいつはもう、すっかり忘れているだろうけれど。 胸の奥で静かに光る、真珠(パール)のような白い記憶。 派手じゃなくてもいい、健康で、長く、自分の足で歩いていこう。 今日という日に、きみは何色の足跡を残すだろう。


