読みかけのページ 伏せたままの机 湯気だけ消えてく マグの縁のうえ 街灯がひとつ 窓枠をなぞる 時計の針だけ 黙々と 運ぶ 返事のない会話 途切れたまま続く 意味より温度で 成り立つ移住区 言葉の端から 輪郭がほどける 思考の粒子が 静かに泳いでる 低いノイズ 深い水位 部屋の隅で沈む日々 水平線みたいな呼吸 名前もない速度で浮遊 低いノイズ 深い水位 部屋の隅で沈む日々 まだ起きてる たぶん起きてる そういう曖昧の中にいる 毛布の重さと 重力の相談 灯りの残量 瞼の計算 本棚の影が 壁際で伸びる 街路樹の揺れが カーテンに映る 数分前まで 何か話してた 内容はすでに どこかへ逃げてた それでも不思議と 欠落じゃないな 余白のまま置く 散文みたいだ 低いノイズ 深い水位 部屋の隅で沈む日々 水平線みたいな呼吸 名前もない速度で 浮遊 低いノイズ 深い水位 部屋の隅で沈む日々 まだ起きてる たぶん起きてる そういう曖昧の中にいる 夜更け 余熱 文字列 途切れ 読みかけ 伏せる 夢へ 寄せる


