
夕暮れのキッチン ヤカンの笛が鳴って ふたつ並べたマグカップ ほうじ茶の湯気がゆれる 「ねえ、ちょっといい?」切り出した声は、 思ってたよりも少しだけ震えてたかな テーブルの隅っこ 財布から出したカード プラスチックの白さが 夕日に染まっていく ずっと胸の奥 しまってたわけじゃなくて ただ君の顔を見たら 言うタイミング探してた 重たい話じゃないよ お茶を一口飲んで ちゃんと聞いてほしい 私の選んだこと 湯気の向こうで ペンをとって話すね もしもの日の私を 君に託すサイン Green Ribbon 迷わせないために ひとりで抱えこんで泣かないでほしいから 丸をひとつ付けた 机の上の約束 保険証の裏側 免許証の片隅 いつものカバンにそっと眠ってる意思 君は少し驚いて それからカードを指でなぞって 「そうなんだね」って 静かに微笑んでくれた 誰かの命を奪うわけじゃない 私の時間がもしもここで止まる日が来たら バトンを渡すように 誰かの朝になるように 私が決めた道を 君に見届けてほしい Green Ribbon 結び目はやわらかく 残される君の肩 荷物を軽くしたい 悲しみの中で選ばせたくないから 私の言葉で今夜手渡しておくよ 冷めかけたお茶を もう一杯注ぎながら 命は借り物 いつか返す季節がくる 君と過ごした日々は 消えたりしないから 細胞のどこかで 私の温もりが 見知らぬ街の誰かをあたためる日が来ても 一番愛したのは 目の前にいる君だよ だから 迷わないで Green Ribbon 明日へつなぐ朝 君と話せた今日が 確かな結び目 答えはひとつじゃなくていい 互いの意思を知り合えた このまあるい食卓が 優しさで満ちていく ありがとう ちゃんと聞いてくれて カードを財布にしまって 「明日の朝ごはん、何にしようか?」

