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■ 第4話 最重要機密部隊IBO 「未満」

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V5.5

■第4話「未満」 「最重要 機密部隊って…… なんですか?」 結人が問いかけた。 灰谷は何も言わず、 背を向け歩きだす。 「お前、何もしらねぇのな。」 継が言う。 「食品を扱う会社、だと……」 「は?それだけ?」 「なら、何なんですか」 …その時、 扉が開く。 灰谷が、 外に向かって 問いかける。 「居るんだろ?……斬。 コイツ、つれて帰れ」 すると、 同じ顔をした男が 中に 入ってくる。 「え……双子?」 唖然とする 結人。 顔は似ているが、 大人びた雰囲気。 「帰るぞ」 少し 面倒臭そうだ。 継が慌てる。 「えーっっやだよ、 先に帰ってろよ」 「部外者は、黙れ」 「だって、来たばかりだよ? オレがコイツに教えてやるんだってば」 「馬鹿か。行くぞ。」 腕を掴まれ、 引かれる継。 結人が 口を挟む。 「まだ話が…、」 言いかけると、 「あんたは、灰谷さんに 直接聞け。」 冷たく、 睨まれる。 「また来るからな、 話の続きは、 その時だ。 ちょっ…… 腕、掴むなよ いてぇよ、」 「失礼しました」 軽く頭をさげ、 継を連れて出ていった。 結人は 2人の気配が 無くなるまで 扉を見つめる 話し声が 消え、 換気扇の音が、 低く、 耳に届く。 ……再び、 作業台へ。 「続きだ」 いつもの光景。 粉を見る。 灰谷に 聞く。 「……俺は、 何なんですか?」 目が合う。 「……新人だ。」 「いや、そうじゃなくて」 「結人、だ。」 「茶化さないでください」 「……。」[間] 「俺は、何やってるんですか?」 「……。」[間] 「機密部隊って……」 回答は、 無かった。 粉を混ぜ合わす音。 手が、 止まる。 「今は……、 まだ“仕込み”だ。」 「仕込み……?」 「それだけだ」 それ以上は……、 この人は 答えない。 だろう……。 夕刻… 作業を終えた2人が廊下を歩いていると、 今まで気にもとめなかったが掲示板に、 目がいく。 そこには、 「あおり隊、 作業記録報告書。 過去記録保持者ランク」 とある。 「あおり、隊……?」 いま自分は 基礎の『仕込み』。 しか知らない。 「灰谷さん、これは…?」 D…… C…… B…… A…… ずらりと続く。 「見なくていい。」 「……でも」 「お前はまだ、しこみだ。」 「あの、これ…」 結人が指を指す。 前期、 総合ランク、 達成率、 あおり部隊…… 響 … ランク、S.S.S …98% 紡 … ランク、S.S…93% 「この2人は…?」 「……。」 「あおり……って、」 「お前は…… 仕込みだけ、見ろ」 「…あ、……はい」 「行くぞ」 この日の乱入事件以降、 結人は 『粉』との距離が 変わった。 「もう一度。」 「はい」 灰谷との関係は 変わらずだ。 ただ、 指先にまとわりつく粉が…… 空気のように 軽くほどかれ 絡みあい 溶けあい…… 均一に、 沈む 結人の手の動きに、 灰谷が、 僅かに、 目を細めた。 「……まだだ。」 つづく