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凍てつく境界

V5.5

凍りついた風が 胸の底を撫でて 眠り続けた影を そっと呼び覚ます 白に沈む世界で 息の音だけが 私の輪郭を 静かに描いた 赤い霧の奥で 微かな脈が揺れて 触れれば戻れない そんな気配がした けれど境界はいつも 恐れより先で 私の衝動を 静かに試してくる 凍てつく世界を 拳で照らして 闇に沈む未来を 叩き割っていく まだ見ぬ景色の 微かな呼吸があるなら 迷わない── この手の震えさえ 力に変えていく 雪の底で 境界が息をしていて 触れれば壊れるほど 静かに揺れていた それでも私は 揺らがないまま その先にある気配を 確かめている 凍てつく境界を 拳で撃ち抜いて 何度倒れても 深く息を吸って立つ 境界の先で 鋭い気配が呼ぶなら 迷わない── 氷原ごと砕いて 光へ踏み込む 私は私を 越えていく