
エレベーターが一階を覚えてない それでも朝はいつも始まる 制服の袖が少し長いのは 誰かの昨日がまだ残ってるから コンビニの店員が 同じ声で違う名前を呼ぶ 私たちはそれを 気づかないふりで笑った 正しい季節だけが 少し遅れて届く チャイムが鳴る前に 廊下が静かになる 青春ってたぶん こういう“ズレ”のこと 靴音だけが先に走って 私の方が追いかけてる 放課後の空は少し低い 届きそうで届かない距離で 誰かが「帰ろう」って言った声が 違う意味に聞こえた気がした 笑い声だけが正確で 理由はいつも曖昧だった 「今が一番大事だよ」って 誰かが言ったけど その“今”って どこに置いてきたんだろう 戻れない青春じゃなくて 最初から 少しだけズレてた青春


