
【Intro】 風は哭きぬ 安達ケ原 月は凍てつき 夜は更けぬ 糸車のみぞ 廻りける 【Aメロ 1】 遠き都の 月影に 眠れる姫の 細き息 「いかでかこの子 救はむ」と 祷る我が身に 告げられぬ 我は故郷を 捨て果てて 知らぬ荒野へ 歩み行づ 【Bメロ 1】 姫を救はむ そのために 我は何にでも ならむ かく誓いてぞ 旅立ちぬ 安達ケ原を 目指しけり 【Pre-Chorus 1】 風は哭きぬ 雪は舞う 帰るべき処 もはやなし 糸を繰りつつ 夜を越え 我はただただ 待ちゐたり 【Chorus 1】 救はむと思いし ただそれのみ 愛さむと思いし ただそれのみ されどその願い 牙となり この手を 血に染めにけり 母なる身も 人なる身も 捨て果てて 【Aメロ 2】 ある夜 若き夫婦ぞ 訪れける 妻の御腹に 宿る命 我は息をぞ 飲みたりける 幾年もの間 待ちわびし その時こそは 来たりけり 【Bメロ 2】 この子さへあらば… 姫を救うや 胎児を奪うや 我が願い ついに叶いぬ 【Pre-Chorus 2】 静けき夜に ふと見れば その首に掛かる 守り袋 遠き昔 我が娘にぞ 渡せしものなりけり 【Chorus 2】 いかでここにゐる 我が愛しき娘よ… 救はむと思ひし 姫のため 我は何をぞ 奪いける 守らむと思ひし その命を 我が手にて 失はせたり 叫びは夜の 闇に消え 安達ケ原に 月ぞ昇る 【Aメロ 3】 冷たき娘の亡骸を 抱きしめて 我は初めて 悟りけり 人を救はむと 願いしが 人を壊すことも あるものを 【Bメロ 3】 ああ、仏よ などて我をば 人のままに おき給いし 母と呼ばるる その身さへ 我は自ら 失いぬ 【Pre-Chorus 3】 月は赤くぞ 昇りける 涙さへも 枯れ果てぬ ならば我は 人なることを 捨て果てむ 【Chorus 3】 我は岩手 人の世を捨てたり 我は鬼 黒塚に住まむ 涙を捨てて 名をも捨てて 母なる身さへ 捨て果てむ 救はむと思いし ただそれのみ 愛さむと思いし ただそれのみ その願いに 喰われつつ 我は鬼と なりにけり 【Outro】 糸車のみぞ 廻りける 人なき夜の 岩屋にて 遠き都を 思い出づ 黒塚に響く 鬼の泣き声 誰にも届かぬ 永き夜 されど今宵も 糸車は廻る…

