Song Cover Image

アネモネダンス

V5.5

カクレクマノミのイオちゃんです。うちに来て17年になります。父は一ヶ月前から水槽を立ち上げていましたが、その頃の私は、生き物のいない水槽を一ヶ月も回し続ける意味はよくわかりませんでした。 イオちゃんにとっての17年はどんな時間だったのか、私たちは他の生き物の時間をどう扱っているのか。一つの正解があるとは思っていません。この小さな水槽の中で、ずっと同じ景色見て、同じ流れの中で、それでも何かを感じながら生きてきたのだとしたら……その長さは、人間の時間とはまったく違うものなのかもしれません。 -Lyrics- [Intro] いつもテレビをみている 四角いガラスの宇宙から [Verse 1] ゆうちゃんが言っていた おとうさんが作ってくれた世界 アンモニアが全部 硝酸の塩(しお)になるまで だれも住めなかったんだって 30cmの大きな宇宙(うみ) [Verse 2] ゆうちゃんの誕生日に 私はやってきた ご飯は一日一回 ゆうちゃんの指一つまみ 本当はもっと食べたいけど 食べ過ぎはよくないって テレビがあるから 大体のことは知っている [Pre-Chorus] 危険がいっぱいな海 沖縄から連れてこられた ここはどこまでも透明な 30cmの静かな宇宙(うみ) [Chorus] もうすぐ17歳なんでも知っている イソギンチャクにも テレビで会ったから 知っている 30cmの広い宇宙(うみ) ゆうちゃんはもういない お嫁に行ったんだって 少しだけさみしい [Verse 3] 人工の海で生まれた 小さかった私のかれし ご飯をあまり食べない ことだけ覚えてる [Bridge] いつの間にか宇宙(うみ)が 広くなっていた [Chorus] ガラスの宇宙(そら)に いつも私が映っているから 夜でもいつも明るいから 寂しくはない 30cmの広い宇宙(うみ) ゆうちゃんはもういない お父さんのご飯は 少しだけ量が多い [Outro] 私はひとりテレビを見ている アネモネダンスを踊りながら