
今日から私 新しいバイト 静かな美術館 これなら大丈夫 昨日までの騒ぎに さよならして 今度こそ普通の 日々が始まる ……はずだった 閉館間際 受付の上 見知らぬカードが 一つ 二つ ……三つ? 猫のマーク 変な落書き シルクハット どれにも同じ 言葉が一つ 今夜 青い宝石 頂きます 「三人とも 同じもの狙ってるの!?」 「あ、これ絶対 Qrunさんの企画だ」 月が昇って ベルが鳴る 警備の無線が 一斉に叫ぶ ケースに近づけるな 出口を塞げ 嫌な予感が 全部当たる さよなら平穏 ようこそ怪盗 Welcome Next Stage ってこういう意味!? 月の光に 予告状 右も左も 逃げ場がない さよなら昨日 ようこそ明日 そんな素敵な 企画じゃない! 私の新章 始まる前に 美術館が 修羅場です! 階段上から 大泥棒の三代目 その後ろから 髭のガンマン 「なんで 銃まで持ってるの!?」 長髪の浪人 ショーケースの前 「つまらぬものを 切ろうとしないで!」 月の天窓 シルクハットの怪盗 廊下の奥に 美人三姉妹 「怪盗って 同時に来るものなの!?」 くたびれた帽子の 顎割れ警部 イケメン巡査部長 チョビ髭警部も 走ってくる 「なんでこんな時に いつもの探偵たちが いないのー!?」 「バーロー 一人で十分だ」 メガネの蝶ネクタイの 少年が 何かを蹴った 次の瞬間 サッカーボールが 展示室を横切った 「十分の意味が 物騒すぎる!」 カードが舞って 銃声響いて 何かが斬られて ガラスが揺れる 「私ただの アルバイトなんですけどー!」 「悪ぃな それ持っててくれるか お嬢ちゃん」 「えっ!?」 「お嬢さん 頂いていくよ」 「ちょっと!?」 「お嬢ちゃん お願いね」 「また私!?」 私を怪盗の パスワークに 組み込まないでーっ!! 追って 逃げて また奪われて なぜか最後は 私の手の中 「もう! 返せばいいんでしょ!」 ショーケースに 宝石戻して 蓋を閉めて 「はい! これでおしまい!」 さよなら平穏 ようこそ怪盗 Welcome Next Stage ってこういう意味!? 追って 逃げて 飛んで 隠れて 誰が宝石 狙ってるの!? さよなら昨日 ようこそ明日 明日まで 無事でいられるの!? 怪盗 探偵 警部に私 全員まとめて 何なのよ! ……静かに なった? 警部もいる 探偵もいる 怪盗たちも いる 宝石だって 私が戻した これで本当に 終わったよね? さよなら平穏 ようこそ怪盗 ようやく終わった 長い夜 大泥棒も シルクハットも 美人三姉妹も ここにいる それなら大丈夫 今度こそ 宝石だって ケースの中…… ……中? 「え?」 ケースは空 それじゃ誰なの いつの間に!? 月の天窓に 影が一つ 風になびいた ポニーテール タキシードドレスが 夜に消える 「ちょっと待って」 「あの人 予告状に いなかったよね?」 予告状に いなかった人が 取ってるぅぅぅー!! 「あの…… バイト代ちゃんと出るんですよね?」

