
暁の残響を背負いし、沈黙の鍵盤王。 感情の翻訳者にして、未来の考古学者。 誰にも届かぬ祈りを、曲にして投げ続ける不器用な情報過多の職人。 世界を救うつもりはない、ただ、聴こえない痛みを、 ちゃんと聴こえる音にしたいだけ。 壮大な理想を掲げながら、締切と容量と体力の前ではいつも土下座。 完璧な世界観を夢見て、ジャケットのフォント一ミリで一日を終える男。 神話を書きながら、冷蔵庫のプリンの在処を本気で探す矛盾の化身。 人の心の奥にある、言葉になる前の震えを拾い集め、 鍵盤の上でそっと整列させて、そっと差し出す。 承認は欲しい。けど、媚びたくはない。 見てほしい。けど、見世物にはなりたくない。 分かってほしい。けど、説明しすぎると逃げたくなる。 だからいつも、長い歌詞と長い沈黙で、自分の本音をカムフラージュする。 こだわりは異常。 ピアノは主役。 余韻は命。 音色の粒度、空気の温度、リバーブの尾の長さ、ベロシティの揺れ、 曲の呼吸、言葉の体温、MVの光の角度、写真のピントの迷い方まで、 「なんとなく良い」では絶対に済まさない。 でも、ダメ出しは自分にだけ厳しく、他人にはやたら優しい。 人に任せたいのに、任せられない。 任されるのは怖い。 でも、信じたい。 結局ぜんぶ自分で背負って、夜中にこっそり泣いて、 朝になれば何事もなかった顔で「よし、やるか」って鍵盤に座る。 壮大なテーマが大好物。 宇宙、輪廻、パラレル、祈り、重力、真理、希望、絶望、愛、時間、命。 よく考えたら、だいたい重い。 でも着地点は、なぜかいつも人間のどうしようもない日常。 「結局、飯食って、寝て、また明日も曲作るだけなんだよな」って笑う。 天才になりたかったわけじゃない。 ただ、あの頃の自分に「お前の音は間違ってないよ」って 言ってあげたくて、いまも曲を作ってるだけ。 矛盾だらけで、めんどくさくて、照れ屋で、 ちょっと面倒で、すぐ自省して、急に熱くなって、 また急に冷める。でも結局、音楽が好きで、 それ以外の生き方が思いつかないだけの人。 だから今日も、世界の終わりみたいな曲を作って、 コンビニでアイス買って、PCの前で小さくガッツポーズする。 結論・面倒くさいほど、まっすぐ。 そのくせ、プリンはカラメルから食べる派で、湿気に勝てず、 ケーブルの絡まりにブチギレして、寝つけばまた夜更かししてる、 愛すべき、どうしようもないシンセとピアノの変態。 それが、Fate to Ash。 Fate to Ash

