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種

V6

[Verse 1] 午前二時過ぎ 歩道橋 赤い傘だけ 置いてきた 理由も名前も 書かないで 朝になるまで 待ってみる 昼には誰かが 写真を撮った 夕には噂が ひとつ増えた 「傘をひらけば 電話が鳴る」 そんな仕掛けは してないけれど [Pre-Chorus] 一人が見つけ 二人が語り 三人目には 尾ひれがついて 知らない話が 混ざるたび 私の知らない ものになる [Chorus] ひとつ 噂を置いてゆく 名前も付けずに 置いてゆく 誰かが拾って 語るなら 昨日の嘘にも 影が差す ひとつ 噂を置いてゆく 真偽のほどなど 御随意に 百の言葉を 渡るころ さてさて何になるでしょう [Verse 2] 古いビルには 十三階 ボタンをひとつ 貼ってきた 押しても何にも 起きないが 誰かが夜には 消えたらしい 終電過ぎた 駅の隅 時刻表には 零時零分 行き先欄だけ 空けておく 列車なんかは 来ないはず [Pre-Chorus] 百人が知って 千人が語り 一万人目が 見たという 嘘か本当か その境は とうに誰にも 分からない [Chorus] ひとつ 噂を置いてゆく 形も持たずに 置いてゆく 怖いと言うほど よく育ち 忘れぬうちなら 死にはせぬ ひとつ 噂を置いてゆく 真偽のほどなど 御随意に 私の知らない 結末を 今夜も誰かが 付け足した [Instrumental] [Bridge] 久方ぶりの 歩道橋 赤い傘など もう無かった けれど午前の 二時になると 公衆電話が 鳴るという 十三階の 無いビルで エレベーターが 上へ行く そして今夜も 零時零分 誰もいない ホームの先に 見知らぬ灯りが 近づいてくる [Final Chorus] ひとつ 噂を置いただけ 名前も付けずに 置いただけ 誰かが拾って 語るたび 嘘には少しずつ 骨が生えた ひとつ 噂を置いただけ 真偽のほどなど 御随意に 百の言葉を 渡ったら 私の手さえも 離れてく [Outro] 翌朝ひとつ 噂が増えた 「零時零分 あの列車 最初の駅で 降りたなら 赤い傘持つ 女がいる」 誰が作った 話でしょう