
静かな部屋の片すみに ひび割れた光が沈んでる 触れたら冷たいのに やけに胸をあたためてくる ねえ、どこまでが私で どこからが影なんだろ 薄い膜みたいな境目 すり抜けていく息だけ残して あなたに見られた瞬間だけ 世界がうっすらと歪む 本当の顔じゃないのに ほんの少しだけ笑えた気がした 名前もない波紋が 静かに足もとで揺れて 踏み込めば消えるくせに やけに優しい音がした もしも全部まぼろしなら 触れないように抱きしめて 滲む境界に あなたの呼吸だけ置いていって あなたに映された夜だけ 現実が遠く感じる 嘘みたいにやさしい温度が 指先にまだ残ってる

