
ういろううり ~uirō Vendor~ 【破】Whirlwind of Words
いや、最前より家名の自慢ばかり申しても、 ご存じない方には、生身(しょうしん)の胡椒(こしょう)や丸飲み、 白川夜船(よふね)。さらば一粒(いちりゅう)食べかけて、 その気味合いをお目にかけましょう。 まず、この薬をかように一粒(いちりゅう)、舌の上にのせまして 腹内(ふくない)へ納めますると、 いや、どうも云えぬは胃(い)、心(しん)、肺(はい)肝(かん)が、 すこやかにあいなって、薫風(くんぷう)、喉(のんど)より来たり。 口中(こうちゅう)微涼(びりょう)を生ずるがごとし。 魚(ぎょ)、鳥(ちょう)、きのこ、麺類の食い合わせ、 その他(ほか)、万病即効あること神のごとし。 さてこの薬、第一の奇妙には、舌がまわることが、銭ごまが、はだしで逃げる。 ひょっと舌が回り出すと矢も楯もたまらぬじゃ。 そりゃ、そりゃ、そら、そりゃ、回って来たわ回って来るわ、 あわや喉(のんど)、さたらな舌に影さ歯音(しおん)。 浜野二つは、唇の軽量(きょうじゅう)、 開合(かいごう)、爽やかに、あかさたな、はまやらわ、おこそとの、 ほもよろを。一つ、へぎへぎに、へぎほし、はじかみ、 盆豆、盆米、盆ごぼう、つみだて、つみ豆、つみ山椒(さんしょう)。 書写山(しょしゃざん)の社僧正(しゃそうじょう)、 粉米(こごめ)の生(なま)がみ、粉米(こごめ)の生(なま)がみ、 こん粉米(こごめ)のこ生(なま)がみ、 繻子(しゅす)、緋繻子(ひじゅす)、繻子(しゅす)、繻珍(しゅちん)。 親も嘉兵衛(かへえ)、菰(こも)嘉兵衛、親(おや)嘉兵衛、 子(こ)嘉兵衛、子(こ)嘉兵衛、 親(おや)嘉兵衛。古栗(ふるくり)の木の古切り口、 雨合羽か、番合羽か、貴様の脚絆(きゃはん)も皮脚絆、 我らが脚絆も皮脚絆、 しっかわ袴(ばかま)の、しっぽころびを、 三針(みはり)針長(はりなが)にちょと縫うて、縫うて、ちょとぶんだせ。 河原撫子(かわらなでしこ)、のぜ鬼畜(きちく)、 野良如来(のらにょらい)、野良如来、 三(み)野良如来に、六(む)野良如来。 一寸先のお小仏(こぼとけ)に、おけつまづきゃるな。 細溝に、どじょ、にょろり。 京の生鱈(なまだら)、奈良生鰹(なままながつお)、 ちょと四五貫目(しごかんめ)。 お茶ちゃ立だちょ、茶ちゃ立だちょ、ちゃっと立たち茶ちゃ立だちょ、 青竹あおだけ茶筅ちゃせんでお茶ちゃちゃっと立ちゃ。

