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八番目の椅子(日銀植田総裁へ捧ぐ)

V6

(Intro: 雨の夜を思わせる、静かなエレピのコードとウッドベースの響き) (Verse 1) リストの隅、八番目に書かれた名 野心も飾る言葉も持たぬまま ただ理(ことわり)と数字を愛した学者は 思わぬ風に押され、スポットライトの下へ立った 言葉をひとつ選ぶたび シジョウが揺れ 「ウエダが喋れば」と誰かが揶揄(やゆ)する 背負う気などなかった巨大な看板が その華奢な肩に、今夜も重くのしかかる (Pre-Chorus) 語気の強いマイクの列 焦るフラッシュの渦 それでもあなたは誤魔化さず 慎重に思考を重ねる ネットの海で面白おかしく騒がれても その眼差しに宿るのは 純粋な叡智と誠実さだけ (Chorus) 八番目の椅子に座った静かなひと どうか今夜は すべてのスクリーンを消して グラスに注いだお酒を一口 喉に滑らせて ゆるやかにトケテゆく 夜の静けさに身を委ねて クマの話に目を細めた あの優しい顔のままで どうか、深く、穏やかに眠ってほしい (Verse 2) 海外の風のなか 英語で交わしたウィット 知性とユーモアで返した 洒脱な笑み プライドのためじゃない、誰かを挫くためでもない ただ真実と向き合う姿勢が そこにはあった (Bridge) 言葉は刃になり得る世界で 怒らず、飾らず、ただ事実を紡ぐこと その優しさが傷つく姿を 見たくはないから 世界の思惑も、明日の円相場も 今夜だけはすべて、遠い出来事に変えて (Guitar & Piano Solo: 静けさと優しさに満ちた、心地よいフェードアウト前の旋律) (Outro) 誰もいない部屋で そっと深呼吸をひとつ あなたはあなたの職責を 十分に果たしている 冷たい風の吹きつける街のどこかで あなたのあんみんを願う声がある 八番目の椅子に座ったあなたへ―― おやすみなさい、静かな夜を。