
朝露に湿った登山口で 靴紐を固く結び直す 吐き出す息の白さが消えて 冷たい空気が鼻腔を貫く カサつく落ち葉を踏みしめるたび 土の匂いが目を覚まさせる 斜面を抜ければ風の音が変わり ブナの梢から陽が射し込む 朱赤と琥珀のトンネルを抜けて 尾根の稜線が手招きしている 山粧う尾根に立ちすくむ 遮るもののない紺碧の秋空 見渡す限りの錦秋の海原 僕らの足跡が大地と繋がる Whoa-oh, Whoa-oh! Breathe in high! 澄み切った大気を飲み干すように ダケカンバの白い幹触れながら 乾いた喉に冷えた水を流す 見上げる岩肌張り巡らされた根が 千年の時を黙して支える 勾配を越えるたび脈拍が跳ねて 重力さえも心地よく馴染む 標高計の針が頂を示した 視界が一気に全方位へ弾ける 三百六十度の地平を染め抜く 遠く冠雪の峰が銀に輝く 風が連れてきた落葉の吹雪に 歓喜の産声を山肌が響かせる Whoa-oh, Whoa-oh! Praise the wild! この足で立っている命の実感 立ち止まり深く頭を垂れる 雨を抱き木々を育てたこの山よ 生かされている恵みを胸に刻んで 捧げよう錦秋の頂から 燃える大地へと響け感謝の歌 幾千の季節が巡り巡っても 山は色褪せず僕らを迎え入れる Whoa-oh, Whoa-oh! Praise the ground! 巡り会えた全てにありがとう 澄んだ風が背中を押してゆく 乾いた落ち葉を一歩 また一歩

