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只、通リ雨ニツキ

STUDIO

雨粒が肩に落ちる ビルの谷間のシンフォニー 口紅をひと振りで断つ 私の午後 あなたの影 靴底に残ってぬかるんで 笑っていいのか 泣いていいのか 傘は裂けて秘密を吐き出す 通り雨のように 胸の中をかすめる あなたの名前はもう雨が 溶かして消えちゃった 時を狂わせて 愛も憎しみも滴に混ぜて 痛みとは存在の証だと 濡れた髪が私を抱きしめる 傘の裏側で空が呼吸をやめた 最初の雨も最後の雨も 同じ一粒だ 美しく壊れたい私らしい午後 約束の言葉は冷たくって 氷の音だ 指で溶かす前に消えちゃった 時折雨が歌うのよ私の名前を そして過去も未来も 一緒に濡らしていく この胸の奥の小さな穴 愛か憎しみかもうわからない 時を溶かしてく さよならより深い沈黙が 私を少し綺麗にした あなたの嘘、私の真実 傘の内側で世界が 歪んで見えた 言葉はいつも嘘をつく 雨はざらつく 夜のアスファルト 胸の奥で硝子が割れるように 唇に刺さる あなたの声が雨粒に 変わって消えた 置き去の笑い声 靴音が遠ざかる 好きだったその癖まで 雨がさらっていった もう呼ぶのも怖い 傘の骨折れても歩くの私だけ