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NEON ORBIT ―呼び声の軌道― #Varigner

J-popの館さんの『奇行戦記バリグナー II』シリーズ NEON ORBITをリミックスさせていただきました😊 リミックスに関する詳細、原曲はこちらです👇 https://suno.com/s/DEH9xOytDf4mFXJX ─────────────── 🎬✨奇行戦記バリグナー II サイドストーリー 『NEON ORBIT ―呼び声の軌道―』 🌈🌙歌詞はサイドストーリーの後に記載しています🛡️🦉 🦉🛡️ Lyrics are listed after the side story. 🌙🌈 登場人物: 地球連邦 🛡️ YORU 搭乗機:Varigner NIGHT OWL ズレトルニア帝国 🌙 ルチチ(Lucici / ルシルチア・ノクターン) 搭乗機:ASMODEUS 所属不明 🌑 ルシオン・ノクターン 搭乗機:ASMODEUS REQUIEM 前回のあらすじはこちら👇 『サテライト・ドリーム ―月光のあとで―』 https://suno.com/song/e8c1709c-3f17-4d63-803a-d559bdcca4b0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【導入ナレーション】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 停戦監視衛星DREAM-07。 通称、サテライト・ドリーム。 そこでASMODEUS REQUIEMによく似た黒紫の微弱反応が観測されてから、数週間が過ぎていた。 あの日、ルチチは言った。 「じゃあ、また探せるね」 けれど宇宙は広い。 ひとつの光を追うには、あまりにも広すぎる。 地球連邦とズレトルニア帝国は停戦状態にあっても、軍事情報を自由に共有できるわけではない。 ルチチは帝国へ。 YORUは連邦へ。 別々の基地。 別々の通信網。 別々の空。 それでも二人は、DREAM-07の中立回線を通じて、少しずつ情報を交換し続けていた。 そしてある夜。 黒紫の残響が、再び現れた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Scene 1:真夜中の軌道都市】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 中立軌道都市《LYRA-6》。 停戦後、連邦と帝国双方の民間船が利用するようになった巨大交易コロニー。 人工の夜。 高層区画のガラスには青や紫の光が流れ、人工雨に濡れた路面が街の灯りを映していた。 ルチチは端末を見つめる。 波形が一瞬だけ立ち上がる。 そして消えた。 【ルチチ】 「……また消えた」 イヤフォンからYORUの声。 【YORU】 「消えてないよ。第二中継塔へ移った」 画面を切り替えると、別の周波数に小さな反応が残っている。 【ルチチ】 「こんなの、追いかけっこじゃん」 【YORU】 「そうかも」 【ルチチ】 「お兄ちゃん、昔からこういうの得意だった」 【YORU】 「かくれんぼ?」 【ルチチ】 「私が見つける直前に場所を変えるの」 ルチチは少し笑い、それから表情を曇らせた。 【ルチチ】 「……でも、偶然かもしれない」 【YORU】 「うん」 【ルチチ】 「別の機体かもしれない」 【YORU】 「うん」 【ルチチ】 「それでも……追いたい」 短い沈黙。 【YORU】 「じゃあ追おう」 大丈夫とも、 きっと見つかるとも言わない。 その声が今のルチチにはちょうどよかった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Scene 2:言葉より早いSignal】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 都市反対側の通信管制区画。 YORUは数週間分の異常通信記録を並べていた。 DREAM-07。 民間中継衛星。 廃棄された航路ビーコン。 そしてLYRA-6。 どの信号も数秒。 意味のある言葉は残されていない。 ただ、同じ特徴を持つ反応だけが宇宙を転々としていた。 YORUは軌跡を繋ぐ。 点。 点。 また点。 やがて画面に一本の曲線が浮かんだ。 【YORU】 「ルチチ。これ、ランダムじゃない」 【ルチチ】 『どういうこと?』 【YORU】 「全部繋ぐと、LYRA-6の周囲を巡る軌道になってる」 【ルチチ】 『……orbit』 逃げているように見えた信号は、完全に遠ざかってはいなかった。 近づきもせず。 離れもしない。 まるで、帰れない誰かが遠くから灯りだけを見ているように。 【ルチチ】 『……見つけてほしいのかな』 YORUは少し考える。 【YORU】 「そこまでは分からない」 【ルチチ】 『……うん』 【YORU】 「でも、完全に見つかりたくないなら、何度も同じ特徴の信号を残す必要はないと思う」 ルチチは小さく息を吸った。 【ルチチ】 『じゃあ……もう少し追ってみる』 【YORU】 「うん」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Scene 3:空へ向かうエレベーター】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最後の反応は、都市上層の旧通信塔から発信されていた。 軌道エレベーターが、ネオンの海から静かに離れていく。 雨雲を抜けると、窓の向こうに黒い宇宙が広がった。 【YORU】 『怖い?』 【ルチチ】 「……ちょっと」 しばらくして、ルチチが呟く。 【ルチチ】 「前はね。見つけたら絶対連れて帰らなきゃって思ってた」 YORUは黙って聞く。 【ルチチ】 「帰る場所はここだよって言えば、きっと戻ってくるって」 【YORU】 「うん」 【ルチチ】 「でも……私が帰ってきてほしいって思うことと、お兄ちゃんが帰れるかどうかは、同じじゃないんだよね」 それは諦めではなかった。 少しだけ痛みを知った人の声だった。 【ルチチ】 「だから今日は、帰ってきてって言わない」 YORUは静かに答える。 【YORU】 「それも、呼び方のひとつだと思うよ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Scene 4:NEON ORBIT】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 旧通信塔。 遠隔接続したYORUが周波数を合わせる。 ノイズ。 静寂。 そして――。 黒紫の反応。 今度は確かにそこにいる。 【YORU】 『回線、繋げられる』 【ルチチ】 「……お願い」 送信回線が開く。 ルチチはマイクの前で目を閉じた。 【ルチチ】 「お兄ちゃん」 返事はない。 【ルチチ】 「聞こえてる?」 ノイズだけが返る。 【ルチチ】 「帰ってきてって……今日は言わない」 声が震える。 【ルチチ】 「今すぐ会いたいっても言わない」 一度、息を吸う。 【ルチチ】 「ただ……私の声がまだ届いてるなら」 頬を涙が伝う。 【ルチチ】 「一度だけ、教えて」 沈黙。 五秒。 十秒。 信号が弱くなる。 その時だった。 ノイズの向こうから、聞き間違えるほど小さな声。 『……聞こえている』 ルチチの目が大きく開く。 【ルチチ】 「……お兄ちゃん?」 『……』 【ルチチ】 「お兄ちゃん!」 通信はそこで途切れた。 画面から黒紫の波形が消える。 ルチチは動かなかった。 やがて口元を押さえる。 涙は止まらない。 それでも。 笑っていた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Scene 5:追わない夜】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【YORU】 『追跡する?』 今なら通信方向から、ある程度の範囲を絞れるかもしれない。 以前なら、ルチチは迷わなかった。 けれど。 【ルチチ】 「……今日は、いい」 【YORU】 『うん』 【ルチチ】 「聞こえてた」 【YORU】 『うん』 【ルチチ】 「ちゃんと……聞こえてたんだ」 【YORU】 『よかったね』 ルチチは窓の向こうの宇宙を見る。 【ルチチ】 「YORU」 【YORU】 『なに?』 【ルチチ】 「また探してもいいかな」 【YORU】 『もちろん』 少し考えてから、ルチチは続ける。 【ルチチ】 「でも今度は、連れ戻すためじゃなくて」 【YORU】 『うん』 【ルチチ】 「ちゃんと話すために」 YORUは静かに頷いた。 【YORU】 『それがいいと思う』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【エピローグ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LYRA-6から遠く離れた暗い宙域。 ASMODEUS REQUIEMが、星明かりの届かない空間を漂っていた。 コックピット。 ルシオンは通信記録を見つめる。 画面にはひとつだけ。 《LUCICI》 受信済み。 削除確認。 ルシオンの指が消去キーの上で止まる。 そして。 画面を閉じた。 記録は残ったまま。 遠くにLYRA-6の光が、小さな星のように瞬いている。 【ルシオン】 「……まだ、呼ぶのか」 その声には、 以前のような冷たさはなかった。 ASMODEUS REQUIEMがゆっくりと進路を変える。 都市へ戻るわけではない。 それでも以前よりほんの少しだけ、 その軌道は光の近くを通っていた。 同じ場所へ帰らなくても。 同じ答えを選ばなくても。 声は、距離を越えて届くことがある。 見つけることは、 捕まえることではない。 呼び続けることは、 縛りつけることでもない。 いつか相手が振り向いた時。 そこにまだ灯りがあるように。 真夜中の軌道都市を巡る、 小さな信号。 NEON ORBIT。 それは、 帰れない誰かを追うための軌道ではなく。 離れていても互いを見失わないために残された、 ひとつの光の道だった。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事とは関係ありません。 ─────────────── "The English lyrics are listed below after the Japanese lyrics." 雨粒を映す midnight lane 流れては消える blue and violet イヤフォンの奥 揺れた周波数 名前のない光を また追いかける 偶然だって言えば 忘れられるのに 期待するほど 少し怖くなる それでもあの日 消えなかった光を 今度はこの手で 見失いたくない NEON ORBIT 光を辿って 消えかけた signal の向こう どれだけ遠く離れていても この声をまだ届けたい Answer me, just once tonight 帰ってきてとは言わないから 聞こえているなら それだけで また歩いていけるから 途切れた signal 点を結べば 静かな orbit 夜を巡ってる 隠れるだけなら 残さないはずの 微かな癖を 私は覚えてる 探すことと 連れ戻すことは きっと同じじゃないと知った あなたが選んだ距離の向こうへ それでも声だけ 送り続ける NEON ORBIT 夜を巡って ほどけかけた signal の向こう 触れられなくても 見えなくても あなたを消したくはない Can you hear me, somewhere tonight? 今すぐ会いたいと言わないから ほんの一度だけ 声を返して ここにいると分かるように 長いノイズの その向こうから 「聞こえている」 たった一言 止まっていた夜が そっと動き出す 涙の中で 街の灯りが滲む NEON ORBIT 光を辿って 途切れた声が まだ響いてる 同じ場所へは帰れなくても もう見失わないから I heard you, just once tonight それだけで今は歩いていける あなたがいつか振り向く日まで この灯りを消さずにいる Stay somewhere beyond the glow まだ答えはいらない 遠い軌道を巡りながら またいつか 声を聞かせて ─────────────── Raindrops reflecting on the midnight lane Blue into violet, fading away Deep in my earphones, a frequency sways I keep chasing a light without a name I could call it chance and leave it behind But the more that I hope, the more I’m afraid Still, that light from that night never disappeared This time I won’t let it slip away NEON ORBIT, following the light Past the fading signal in the night No matter how far you may be from me I still want my voice to reach you Answer me, just once tonight I won’t ask you to come back home If you can hear me, that alone is enough To let me keep moving on Broken signals, connecting every point A quiet orbit circles through the night If you only meant to hide away You wouldn’t leave these traces I still know Searching for you and bringing you home I’ve learned they don’t have to mean the same Beyond the distance you have chosen for yourself I’ll keep sending my voice your way NEON ORBIT, circling the night Past the signal slowly coming undone Even if I can’t reach or see you now I don’t want to let you disappear Can you hear me, somewhere tonight? I won’t ask to see you right away Just give me your voice for one moment So I know you’re still somewhere out there From the far side of the endless noise “I can hear you”—only those few words And the night that had been standing still Starts to move through city lights and tears NEON ORBIT, following the light Your broken voice is still echoing Even if we can’t return to the same place I won’t lose sight of you again I heard you, just once tonight And for now, that’s enough to carry on Until the day you choose to turn around I will keep this light from fading out Stay somewhere beyond the glow I don’t need an answer yet As we circle on our distant orbits Let me hear your voice again someday