
幼子と魔女 [Child & Witch]
V4
森の奥地で 静かに暮らす 林檎が好きな 魔女が一人 ステッキ振れば 降り注ぐ光 魔女が使える ただ一つの魔法 「近づいちゃダメ」 囁く声 疑惑の視線 広がる世界 「怪しい女め」 疑惑の声 孤独と孤立は 慣れ切っている 願いは今も 光の彼方 誰の幸せ 紡ぐ魔法 この手が 唱えられるのは 誰かの笑顔を 作るだけの魔法 森の中には 迷子の幼子 ただ一人きり 震えて泣いた 魔女が優しく 差し出す林檎 その幼子は 抱きつき眠る 街では 猛る 罵声と怒声 「子供が魔女に 拐われた」 「許すまじ!許すまじ!」 烈火の如く 上がる鬨の声 怒りの炎が 夜を黒く染める 魔女を捕らえ 張り付ける人々 「やめて!どうして!?」叫ぶ幼子 熱気に溶けた その か弱き声 願いよ届け 光の涙 あの子の幸せ 守る魔法 この手が 届けられるのは あの子の笑顔を 守りたい魔法 七色の雫 降り注ぐ朝 あの子のために 唱えた魔法 烈火の炎は 猛りを鎮め 命の炎は その雨に消えた 街の喧騒が 静寂に溶ける あの子のために 燃え尽きた魔女 たとえ世界から 弾かれたとて あの子の世界と 魔法が永遠に 空に ちらつく 幸せの声 誰もが それを 知らないままに 魔法は今も 明かりを灯す 幼子の心 信じる魔法 林檎の香りで 蘇るぬくもり

