
Pocket Rabbit
V4
またベルが鳴り 声が響く 今日も騒ぎ出す懐中時計 「遅刻だ、遅刻!」と呟きながら 人混みの中 消えてゆく 振り向いた その揺らぐ影 追いかけた 足音が踊る 飛び込んで 回る世界 ドアの向こうに 時計はない 間に合うか? 間に合うか? 今日も答えは 私にない 広間の隅で 凍えながら 落ちた手袋 拾う手が 「そこにいるのは メアリー・アン?」 違う違う でも立ち止まれない 狭まりゆく その揺らぐ影 伸びてゆく 未来が騒ぐ 駆け抜けろ 次の場所へ 白いドアを 開く度に 大きくなり 小さくなり 揺れる 私達のシルエット 光るカードの兵士が並ぶ 「遅れたならば 首を刎ねろ!」 タルトを盗んだ誰かを探し どうして私は 走っているの? 間に合うのか 答えはない でも行かなきゃ 自分のため 駆け抜けろ! 駆け抜けろ! 世界のルールを 潜り抜けるんだ 飛び込んで 回る世界 ドアの向こうに 時計はない 間に合うか? 間に合うのか? 今日の答えも 私にない 響くベルの音 少しずつ遠く それでも走る 私のリズム

