
僕の顔をかたどるように ぬめつく風が這う 汗をぬぐう手で裂くように 瞳の霧晴らす 歌え!叫べ!つんざけよ! 背中越しの君への挽歌 僕に出来る君へのアンサー あの日に音は無い 傘を握る手、淀んだ黒い空 あぶくのように上る白煙 はだ濡らす霧、震える僕の喉 湖底のように全て滲んで レトロ映画を眺める日々 しまいこんだものを、ひとつひとつ数えた 靴に入った砂、趣味じゃないカーテン、しけったメンソール よれた紙切れ、上映日は1年前の明日 ああ、そうだ。もう1年経った。 カーテン越しの空の青が、僕を刺した 席を立つのを忘れる僕を小突いた 梅雨の雨に溺れるように 沈んだ僕が居る 青を今も指さすように 優しく声響く 歌え!進め!止まるなよ! 過去に沈む僕への挽歌 今を生きる僕への賛歌 あの日の夢は見る 僕を笑う目、漂う夜香木 かすみのように触れる手のひら 瞳ひらけば、こぼれる僕の息 記憶の中に白は溢れて 少し今も疲れはする 思いだしたものを、ひとつひとつなぞった 白く飾った居間、くらむ青空、思い出すのは1年ぶりの暑さ ああ、そうか。もう梅雨が明ける。 覆ってたあの空の雲は、北へ舞った 席を立つ僕、後ろの君が笑った 僕の頬を乾かすように 南の風が舞う 君が瞳細めたように 記憶の意味辿る 僕は先へ進むから ここにいない君への挽歌 これが君へ最後の恋歌 君が居なくても 僕は歩いてく 軽い足音が胸を満たすから 透けた指先が先を示すから 僕の朝を彩るように あの日の君が居る 梅雨の風をつんざくように 笑え!届け!青空へ! 僕が歌う蒼穹挽歌 ここにそよぐ君が笑ったんだ また次の夏までさようなら

