
石畳の庭園灯 小さな音楽箱 三拍子の風が 夜の庭を開いていく 熟れた無花果 古い温室 葡萄色の硝子瓶 淡く光を返す 白いテーブルクロス 並んだ銀の匙 秋の香りだけが 静かに満ちていた 三拍子の秋風が 足音を連れていく 無花果色の夜へ 季節が踊り始める 終わっていくためじゃなく 変わっていくために 小さな輪舞曲が 胸の奥で巡ってる 月明かりの温室 揺れる植物標本 誰かが残した詩が 本棚で眠っている 硝子越しの星空 遠い街の灯り 知らない秋の入口で ゆっくり息を吸った 三拍子の秋風が もう一度回り出す 無花果色の夜には 新しい香りがある 過ぎた夏の欠片も ここで形を変えて 無花果色の空の下 静かな夢へ溶けていく 小さな音楽箱 閉じていく温室 庭園灯の下で 最後の音が揺れている

