
凍れる月明かり 石の城壁を撫で 黒き鱗粉は喪の鐘を裂く 朽ちた薔薇を胸に抱き 錆びた玉座へひとり沈む 銀の燭台 血を映し 名残の口づけ 刃となる 閉ざされた窓辺に影は跪き 戻らぬ声だけが絹を裂いて鳴る 罪深き祈りよ この喉を縛れ 甘き痛みだけを棺に注げ 砕けた肖像 微笑みの亡骸 指先に残る 赤き誓約 ああ パピヨンの涙よ この頬を焼き 夜へ堕ちよ 奪われし名を叫べど 城は応えず薔薇は黒く散る ああ 裂かれた胸の奥で 狂える弦が嘆きを奏でる 終わりなき哀しみを纏い 永遠の夜に我は咲き枯れる 古き回廊 靴音は消え 鏡の底で記憶が笑う 紫の雨に髪をほどき 失せた温度を爪でなぞる 硝子の聖杯に沈めた名前 飲み干すたび罪は蜜より濃くなる 静寂よ どうか歌え 亡き面影を深紅に染めて 息もできぬほど優雅に壊れ この身を夜会の供物とせよ ああ パピヨンの涙よ この頬を焼き 夜へ堕ちよ 奪われし名を叫べど 城は応えず 薔薇は黒く散る ああ 裂かれた胸の奥で 狂える弦が嘆きを奏でる 終わりなき哀しみを纏い 永遠の夜に我は咲き枯れる 朽ちた薔薇は棺に眠り 月明かりさえ冷たく腐る 罪深き夢の果て 我が涙だけが城に残る

