
白い息が夜に溶けていく… 街の灯りが まばらに伸びる 暗い道を 一人で刻む歩幅 別に平気だって 自分に言い聞かせるけど ふと肩に残る マフラーの香りが疼くんだ 「ずっと一緒に」って 二人で笑った夜 景色は知らぬ間に 違う色に染る 俺はただ前を歩いていただけなのに お前はは不器用に つまづいたんだ わかってるさ あいつは俺を忘れやしない わかってるさ 俺がいないと立てないってことを トンネルの真ん中で 震えてるお前が見える 「大丈夫だよ」って抱きしめたいけど 俺はもう この孤独を選んだんだ あいつはメニューすら決められないんだ 俺が「これだ」って笑って選ぶ小さな事すら 今は重さに感じてるんじゃないかと思うとさ つい「ほら、これだろ?」って指を差したくなる 同じ景色を見ようって 約束はしたけど いつの間にか道は二つに割れてた 俺はただ手を引いてただけなのに お前は足元の砂に 歩みを取られたのさ わかってるさ あいつは俺を忘れやしない わかってるさ 俺なしじゃ右も左も分からないんだ この果てしない暗がりで 取り残されてるお前が見える 「大丈夫だよ」って言いたいけど 俺はもう この孤独を選んだんだ あの日 二人を隔てたのは 避けられない雨のせいさ もっと俺を信じてくれたら良かったのにと あいつを思い出してやるのが せめてもの優しさだろ? 俺にしか出来ない気遣いだ そうだろ? わかってるさ あいつは俺を忘れやしない わかってるさ 俺がいないと前を向けないんだ 暗がりの中で 震えるお前を想ってる 抱きしめてやりたいけど でも俺は この孤独を歩くんだ 「わかってる、わかってるんだ…」 本当は未練なんて無いはずだ たぶんあいつは もう前を見て 俺の影なんて思い出しもしない 名前だって もう口にしないだろう それでもいいって言い聞かせながら この夜に 独り言を落とす ただ 少し胸を痛めてくれていればと… 「……わかってるよ」 「俺だけが まだ立ち止まってるんだ」

