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Varigner II – Prologue III #Varigner

J-popの館さんの世界観から自由参加で曲とストーリーを作って楽しむバリグナーの2期。停戦から戦争再開までの「プロローグ」全9節中第3節です。 歌詞はストーリーの後に。 ギキューン🍜 🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜 プロローグ第3節 ― 停戦ラインの綻び ― 帝国と地球連邦の勢力圏を隔てる停戦ラインは、 宇宙空間に引かれた一本の細い赤い糸のようなものだった。 誰もがそれを“境界”と呼んだが、 実際にはそこに壁も柵も存在しない。 ただ、互いが「越えてはならない」と合意しただけの、 あまりにも脆い線だった。 その線のすぐ近くを、 帝国軍の巡回バリグナー〈G-07 “グレイハウンド”〉が滑るように進んでいた。 機体の外装には、月面の砂塵がまだ薄くこびりついている。 数時間前に行われた巡回任務の帰還途中── そのはずだった。 「……通信、まだ復旧しないのか?」 操縦席の青年パイロット、 レオン・ハーシェル中尉は眉をひそめた。 通信パネルには“ノイズ”の文字が点滅し続けている。 「停戦ライン付近での通信障害なんて、聞いたことないぞ……」 その時だった。 機体のセンサーが、 停戦ラインの向こう側──地球連邦側の宙域に、 微弱な熱源反応を捉えた。 「……連邦の偵察機か?」 レオンは息を呑んだ。 だが次の瞬間、 その熱源が急激に加速し、 まるで何かに追われるようにこちらへ突っ込んできた。 《ロックオン警告》 「は……? 停戦中だぞ!」 レオンは慌てて回避行動を取る。 だが、連邦側の偵察機〈RF-12 “スワロー”〉は制御を失った鳥のように、 停戦ラインを越えて突っ込んできた。 金属片が宇宙空間に散り、 スワローは姿勢を崩し、 近くの無人補給ステーションに激突。 小規模な爆発が起きた。 停戦ラインに、 赤い警告マーカーが灯る。 ◆ 同時刻:地球連邦前線基地 「帝国側が攻撃した……だと?」 報告を受けた アリテアル大佐 は、 硬い表情のまま立ち上がった。 その瞳には、長年の戦場経験からくる鋭い警戒心が宿っている。 「スワローは定期巡回中だったはずだ。  なぜ停戦ラインを越えた?」 副官が震える声で答える。 「通信障害で……制御が乱れた可能性が……」 「そんな偶然が、よりによって停戦ラインで起こるものか」 アリテアルは歯噛みした。 だが、すでに帝国側からは抗議信号が届いている。 《連邦機が停戦ラインを侵犯。  帝国側補給施設に衝突。  意図的攻撃の可能性あり》 「……最悪の状況だ」 アリテアルは深く息を吐いた。 停戦は、 本当に紙一枚のように薄い。 ◆ さらに数時間後:別宙域 今度は帝国側の無人偵察ドローンが、 連邦側の資源採掘ステーションに接触した。 原因は── またしても“通信障害”。 連邦側は報復として、 帝国側の前哨基地に警告射撃を行う。 帝国側はそれを“攻撃”と判断し、 迎撃態勢に入る。 停戦ラインの赤いマーカーは、 次々と点滅を始めた。 ◆ クロウ・インダストリーズ本社 モニタに映る赤い点滅を眺めながら、 ヴェルナー・クロウは静かに呟いた。 「……市場は、動き始めたようだね」 クラリスは父の横顔を見つめた。 その微笑みは、 まるで“予言が成就する瞬間”を見届ける者のものだった。 「偶発的衝突は、連鎖する。  一度始まれば、誰にも止められない」 ヴェルナーはコーヒーを口にし、 満足げに目を細めた。 「さて──  次はどこで火がつくのか、楽しみだ」 🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜 [Verse1] A fragile red line trembles in the void, a boundary drawn by words alone. In the silence where the signals die, something breathes beneath the dark. A broken shadow crosses through the line, falling like a warning from the stars. Chance could never shape a night like this— each flashing light pulls peace apart. [Verse2] A distant flare ignites the quiet sky, misunderstanding feeding fear. A chain of accidents begins to spread, a spark the world can no longer ignore. And watching from the coldest place of all, a smile that knows what chaos brings. The trembling line foretells the end— its echo growing closer in the dark. [Chorus] Every time the red line shakes, the world begins to fall apart. Caught inside a chain we cannot stop, we lose the truth within the dark. The boundary fades into a ghost, peace flickers like a spark in wind. The shadow of the ending grows, breathing softly in the night. [spoken words] Before we even notice it, the balance starts to slip away. A single doubt, a single spark can set the whole world into flame. [Bridge] And somewhere in the quiet dark, a watcher waits without a sound— one who knows that chaos shapes the future yet to come. 🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜🍜 [Verse1] 脆く細い赤い線が 虚空の中で震えている 言葉だけで描かれた 頼りない境界 信号が途絶える静寂の底で 闇の奥から 何かが息をしていた 砕けた影が その線を越えてゆき 星々の警告のように 落ちていく 偶然だけでは生まれない夜があり 瞬く光がひとつ揺れるたび 平和は引き裂かれていく [Verse2] 遠くの閃光が 静かな空を裂き 誤解が恐怖を育てていく 偶然の連鎖が 静かに広がり 世界がもう無視できない火花が灯る そして 最も冷たい場所から 混乱の行く末を知る微笑みが見つめている 震える境界線は 終わりを告げ その響きは 闇の中で近づいていた [Chorus] 赤い線が揺れるたびに 世界は静かに崩れ始める 止められない連鎖の中で 真実は闇に飲まれていく 境界は幻のように薄れ 平和は風に揺れる火花のように揺らぐ 終わりの影は大きくなり 夜の奥で 静かに息をしていた [spoken words] 気づかぬうちに 均衡はそっと傾き始める たった一つの疑念 たった一つの火花が 世界すべてを燃え上がらせる [Bridge] そして 静かな闇のどこかで 音もなく待ち続ける者がいる 混乱こそが未来を形づけると 知っている者が