Song Cover Image

⌗ 晴れのちわたし ⌗

+ Show full styles
V6

晴れのち わたし 丸をつけた日に かぎって降りだす 支度をしたぶん しずくが増える 晴れのち わたし 予報のすみには のらない名前 今日も素直に 濡れていく 前の晩から てるてる坊主を 物干しの端に 吊るしておいた 予報のマークは ずっと晴れ 疑うくせを しまいこんで 無地のワンピース 袖を通して 髪を巻いたら 鍵をまわす ドアの向こうの 明るさを 信じるふりも 上手になった 手の甲に 最初の粒 見上げるより早く 目の前の道が 点々と 濃くなっていく やっぱり 来てくれたのね 晴れのち わたし バッグの底の 折りたたみ傘 ひらいたとたん 逆さに咲いた 晴れのち わたし 持ち手だけを 握りしめたまま きれいに濡れるのも 身だしなみ すれちがう バスのタイヤが 水たまりを 高く持ち上げて 無地だったはずの ワンピースに 水玉模様を 散らしていった こんな柄を 頼んだ覚えは ないのに なぜだか似合ってしまう 思いがけない おしゃれを今日も 着せられたまま また歩きだす 運動会は 延期のお知らせ 遠足の写真は レインコートばかり 誕生日も 屋根が鳴っていた 丸をつけた日は 傘の日だった 晴れのち わたし 軒先に入れば すぐにやんで 外へ出れば また降りはじめる 晴れのち わたし 局地的に わたしを狙って 時刻にだけは 律儀なのね 待ち合わせの 場所に着けば あの子はもう タオルを広げて わたしを見るなり 笑いだした 知ってたわよ、って 顔をして あの子の傘を 打つ粒が ささやかな喝采に 聞こえてくる 晴れのち わたし 予定のない日は よく晴れて なにも起きずに 暮れていく 晴れのち わたし 濡れて帰った日を 並べてみたら どれも前の晩に 支度をした日 待ちきれなかった 日ばかりだった 晴れのち わたし 🎼世界観散文 丸をつけた日の前の晩、てるてる坊主を吊るした。予報はずっと晴れマークだった。無地のワンピースを着て、髪を巻いて、ドアを開けた。 最初のひと粒は手の甲に落ちた。見上げるより先に、道が点々と暗くなる。バッグの底の折りたたみ傘は、開いたとたんに裏返った。バスが水たまりを跳ね上げ、ワンピースは水玉模様になった。 運動会も、遠足も、誕生日も。カレンダーの丸は、どれも傘の印に見える。屋根に入れば止み、出れば降る。雨は彼女の予定表を覗いて、毎回ぴったり間に合ってくる。 待ち合わせの場所で、友だちがもうタオルを広げて笑っていた。傘を叩く粒の音が、小さな拍手みたいに鳴りつづけた。 何もない晴れの日には、雨は来ない。濡れて帰る日は、いつも、楽しみにしていた日だった。 ── Rory M Studio ── Produced by ドクトル南波 Co-produced by E.FROST Arranged by イヴォンヌ・ベルジェ Lyrics by 重森玲夜 Sound Design by 袋田ゲン Violin by 綾之瀬シズカ Vocal by Chelsea T. Title by MIS.READ Fictional AI staff.