黒板のすみに 白い粉の記号 「ここに証明終わり」——でも 拍(はく)はまだ鳴っている うまく話せない夜を越えて 震えを抱いたまま ここに立つ 正しさだけでは 届かなかった 君の今日(きょう)へ 角度(むき)を合わせる 声量じゃなくて 温度がいる 言い換えは逃げじゃない 橋になる 頷き一回 沈黙ひとつ それだけで 回路が灯る Q.E.D. 心 × エネルギー= 伝わる力 正解が無音でも 想いは解を持つ 声が小さくても 灯りは点く 手と手の間に 細い橋がかかる ここに証明終わり——君の胸で 失敗の跡が 地図になって 遠回りの線が 道を示す 「がんばれ」よりも 「つらかったね」を 君の辞書の言葉で そっと置く 数を増やすより 角度を変える 強さを作るより 弱さを混ぜる 拍を合わせて 息をそろえたら 離れていた音が やわらかく重なる Q.E.D. 心 × エネルギー= 灯る回路 正しさの影で 体温をなくさない 「ここにいるよ」で 世界の明度が上がる 胸のメトロノームが 未来を指す ここに証明終わり——でも始まり (無音の一拍) 正しさよりも あなたの痛点(いたみ) 触れない距離で 守れることがある (無音) 黒板の式を 胸の中へ移す 答えはずっと 私たちの間にあった Q.E.D. 心 × エネルギー= 変わる世界 昨日の震えが 今日の歌になる ゼロだった式に 灯りが差し込む 角度と温度と拍がそろえば 回路は遠くまで 知らない誰かへ Q.E.D. と唱えて 歩き出そう 白い粉を払って 窓を開ける 証明は終わり 物語は続く 胸の灯りで 道を照らしていく