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■ 第3話 最重要機密部隊IBO 「乱入者」

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V5.5

■第3話「乱入者」 突然の乱入者。 初めて見る顔。 作業場に異様な空気が漂っていた。 「すぐ知らんぷりすんのやめろよな。 じっちゃんの使いで来て 顔出したのに、ひでぇよ。」 物怖じしない子どもの様な口調。 灰谷に絡みながら、 作業場を興味深げに見渡す。 「いつきても綺麗だな。 さすが、灰谷の持ち場。 そうゆうとこ好きだよ」 嫌味のない明るい声。 結人は2人の顔を交互に見る。 若い男と目が合う。 「こいつ、新人でしょ?」 ……え? 初対面で『コイツ』呼ばわり? 俺より年下だよな? 「……あの、こちらは?」 振り向きもせず、 無言で粉を混ぜる灰谷。 「相変わらず、冷てぇーよな。 返事くらいしろよなぁ」 口を尖らせ、軽く床を蹴る。 関係者か、知り合いか。 この馴れ馴れしい態度に、 誰も何も言わない。 他の作業員は、 遠巻きに、知らない振り。 「新人入ったって聞いて見に来たけど、 次の行程、まだやってないの?」 伺うように語り掛けるが、 反応したのは、結人だ。 「次の……行程?」 「……まさかコイツ、知らないで 粉と向き合ってんの?」 僅かな沈黙。 「 知らないって、ナニを?」 若い男が真顔になる。 結人を見る。 灰谷を見る。 「え……、マジなの?」 結人、固まる。 瞬間、 「何も知らんて、 マジで、アホやろーっっ」 大声で笑い出した。 言っている意味が解らない。 俺は、1週間同じことをやってきた。 粉と向き合って…… 何を作る行程なんだ……? 「灰谷さん、俺は、何を?」 「……お前は、集中しろ。」 「ちょ、待って、マジで? 本当になんも知んねぇじゃん! 可哀想すぎだろっっ」 台を叩きながら、 更に笑う。 「俺、何も……知らない…?」 作業台の小麦粉の山が ざわつく。 そこに 男の手が伸びる。 指先で少しだけ触れる。 「……へぇ……。」 はいたにの目が、 僅かに動く。 「面白れぇことしてんじゃん。 前ここに居たヤツは駄目だったけど、 こいつ、アタリなんじゃない?」 継がニヤッとする。 「アホやけどな」 また、笑う。 会話の意図が読めない。 灰谷は何も言わない。 ここにきて、 結人は自分の置かれてる状態に、 疑問が沸いてくる。 「教えてください!」 灰谷を見る。 「……まだ、早い」 遮られる。 「いいじゃん。教えてやれば。 だって、こいつ、 『機密部隊』に 配属されたことすら知ら」 「黙れ!けい!」 灰谷が遮る。 「やっと喋ってくれたじゃん。」 「え、きみつ……ぶたい?」 継が笑うのをやめる。 小麦をひとつまみ。 空気をふくみ、 温度を感じる パラリと散る。 「ここはな、 『選ばれたやつしか残れねぇ』 場所なんだよ。」 灰谷の視線が、 継をとらえるが、 気にもとめずに続ける。 「ほら、あそこ」 作業場の窓枠の中央を指をさす。 そこに、 小さいが、 エンブレムのようなものがある。 「……I,B,O?」 結人が呟く。 「ここの正式名称は、 最重要、機密部隊、 I,B,Oだ」 「サイジュウヨウ……キミツブタイ……って?」 「そこに、アンタは、足を踏み入れた」 「…………IBO隊だ」 つづく