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食べかけの昨日が腐ってる

白い天井が ゆっくり呼吸してる 秒針だけが 皮膚を這っていく 窓の外では 朝が笑ってるのに 部屋の中だけ 夜が終わらない 鏡を覗けば 瞬きをしない私がいる 「大丈夫」 その一言だけ 誰の声だったか思い出せない 眠れば終わると思ってた 夢のほうが現実に近かった 手のひらから零れた今日を 誰も拾おうとはしない 静かな部屋で 心臓だけが 私じゃない誰かのリズムを刻んでる 飲み込めない 吐き出せない 喉の奥で 昨日が腐ってる 目を閉じても 目を閉じても まだ私だけが 増えていく 割れた声が 耳を塞いで 名前のない朝を 連れてくる 誰でもない 誰にもなれない 私は今日も 私を演じてる 壁に並んだ影が 一人ずつ私を追い越していく 笑っている口元だけが 昨日より少し上手になった 帰る場所なんて 最初からなかったみたいに 靴だけが玄関で 誰かを待ち続けている 壊れたのは世界じゃない 壊れたのは 世界を見ていた私だった 朝焼けが綺麗なほど 涙は色を失っていく 飲み込めない 吐き出せない 喉の奥で 昨日が腐ってる 目を閉じても 目を閉じても まだ私だけが 増えていく 割れた鏡の向こうでは 知らない私が笑ってる 本当の名前は どこへ置いてきたの 飲み込めない 吐き出せない 胸の奥で 明日まで腐ってる 目を開けても 目を開けても まだ世界だけが 歪んでいく 壊れた声も 消えない傷も 全部抱えたまま 朝を迎える 誰でもない 誰にもなれない それでも今日も 私は息をしてる