
《スロー・ブレット・キス》
《スロー・ブレット・キス》 【Intro】 回転する弾丸が 夜の縫い目をそっと裂いて 世界の BPM が ひとつ落ちた その静けさだけが 僕を残した 【Verse 1】 銀の縁が 街灯を砕いて 散った光が 僕の視界を裏返す 触れたら痛いはずの音たちが スローモーションの中で やわらかく折れた 胸の奥で 言えなかった言葉が しずかな亡霊みたいに揺れる 息を吸うたび 時間がたわんで 触れられない未来が ほどけていく 【Pre-Chorus 1】 鼓動が 半拍だけ外れて そのズレにだけ 君がいた 触れたい気持ちが 遅れて届いて 僕はまだ 動けないままで 【Chorus 1】 さよならじゃなくていい 消えたくない想いは ここに置くよ 都市のハミングが ひゅっと細くなって 胸の重さだけが 静かに残った 触れられなかった君の言葉が ゆるい弧を描いて落ちていく 弾丸がまだ遠いなら 僕はまだ ここで呼吸できる 【Verse 2】 Lo-fiみたいな記憶のざらつき 古いCity Popみたいに滲む声 「また明日」が言えたらよかった それだけで 崩れずに済んだのに 胸の底で 未完成の夢が鳴って 雨の匂いだけが 今をつなぎ止める ひとつ深呼吸すれば ほんの少しだけ 痛みがやわらぐ 【Pre-Chorus 2】 逃げないことが こんなにも熱くて 後悔さえ 僕のかたちに戻る 君の名前を思い出すたび 心臓が ゆっくり輪郭を描いた 【Chorus 2 】 言えなかった「好き」の輪郭を 今日までずっと 胸に刺してた 滲んだ街の光さえ 君への返事みたいで 苦しくなる 弾丸より速い後悔が 僕の今日を ひとつ焼き直す 戻れなくてもいい ちゃんと痛いまま 生きていたい 【Bridge 】 現実が音を取り戻していく 空気に絡む 銃声の残響 動けなかったのは世界じゃなくて 向き合う勇気を落とした 僕のほうだった 弾丸はまだ ゆらめきながら進んで 逃げるでも 抗うでもなく 「当たってもいい」と思った瞬間 胸の奥で 静かに何かが崩れた 【Chorus 3 】 生きていいって言われたみたいに 胸の奥で 柔らかい音がした 弾丸が外れた軌跡だけが 今日の僕を そっと縫い直す 触れられなかった言葉たちが ゆっくり息を吹き返す ねぇ、もうちょっとだけ 未来を信じてもいいかな 【Outro】 額に触れた スロー・ブレット・キス グリッチみたいな「おやすみ」が落ちて 傷じゃなくて 印みたいに残った ——それで、生きてみようと思えた


