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煙が消える前に

Aメロ1 南口 扉を押して夜に溶ける 甘い煙が 名前の輪郭ぼかしていく 誰でもいいわけじゃないのに 誰でもいいふりをして座る ⸻ Aメロ2 揺れるグラス 氷はもう形をなくして 言葉より先に 時間だけがほどけていく 触れない距離で交わす視線が ちょうどいいはずだったのに ⸻ Bメロ 踏み込まないで でも離れないで そんな都合いい線をなぞって 軽く終われる夜だけを 選んできたはずなのに ⸻ サビ1 煙みたいに 残らないはずの温度が 指先にだけ 少し残ってる 名前を呼ばれて ほどけていく境界線 崩れない顔で また許してしまう ⸻ Aメロ3 「埋まりました?」なんて軽い声で 触れないまま 奥だけ覗いてくる 半分くらいって答えた言葉が 思っていたよりも重く響く ⸻ Bメロ2 “少しだけ”って 便利な言い訳で 終わり方ばかり整えてきた それでも今夜 足が止まらないのは 空白じゃなくて 私のせい ⸻ サビ2 温度のない優しさでいいはずなのに なぜか少しだけ 熱を持ってく 絡まない指で 確かめる距離感に 戻れなくなる前 目を逸らせない ⸻ Cメロ ねえ ここでやめれば ちゃんと軽いままでいられるのに どうして一歩が こんなに遠くて こんなに簡単なの ⸻ ラスサビ 煙が消える前に 選んでしまうのは 残らないはずの 夜の続き 名前を持たないまま 重なっていく気配に 理由なんていらない 崩れないように 整えてきたはずの 輪郭ごと 少しずつ揺れていく 引き返せる距離で 立ち止まりながら その先へ そっと踏み出してく