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シャナーンのあこがれ

ラクシュミが85歳になった時の戦いの後、ヴィクターは上機嫌で屋敷に帰ってきた。その時の戦いでは、 戦士はあまり死ななかった。不思議な二人が加勢してくれたとシャナーンはすでに聞いていた。その時シャナーンは30歳だった。 「王がご結婚なさる事になったんだぞ」 ヴィクターはシャナーンを見て言った。 「結婚。どなたとですか?」 「違う世界からいらした女の子だ。まだ子供だが、すぐ結婚してしまうらしい」 「そうなんですか」 「ああ、この先目出たい事がありそうだぞ。いろいろと」 ヴィクターは楽しそうに言った。 それから、ヴィクターはいろいろ王妃様のことをシャナーンに話して聞かせるようになったのだった。 シャナーンも、異界から来た女性とはどういうかたなのだろうと、興味津々だった。 そしてまもなく、今まで以上の上機嫌で帰ってきたヴィクターは、シャナーンに酒の相手をしろと言って上等な酒を 数本あけたのだった。 「すごくうれしそうですね。何があったんですか?」 「王妃が身篭られたんだぞ」 「え?本当ですか?」 あんまり早かったのでシャナーンもびっくりした。 「ああ。あのかたは、この国を救うためにやってきた女神様かもしれないなあ・・・」 ヴィクターはうれしさのあまり泣いていた。 どんなかたなのだろう・・・お会いしたいな・・・きっととても素敵なかたなのだろうな・・・ 思いもかけず王妃様との出会いが訪れたのは、シャナーンが40歳になった時だった。ゆりが学校を訪問してきて、 それで出会ったのだ。その時ゆりはシスをおなかに宿していた。 ああ、なんてかわいらしいかたなんだろう・・・ 大人になって早く役に立つようになりたい。 本物のゆりに出会ったことで、シャナーンのゆりに対する憧れはますます増していた。