Song Cover Image

ぎこちない乾杯

[intro] [chorus] 駅前のカフェに着いたら あたしだけ季節はずれの顔 「お願い、付き合って」って 友だちの手が強くて ドアのベルが鳴るたびに 逃げ道を探してしまう 知らない名前の輪の中で 笑う練習だけしてる [verse] 丸いライトがやさしく揺れて グラスが小さく鳴ってる 名札の文字がやけに眩しい 「ここに居たくない」って 心で言いながら うなずくフリばかり上手くなる あたしは今日、ただの同伴者 それでいい、って言い聞かせた [chorus] 乾杯のあと、席替えの合図 椅子の脚が床をこする音 メニューを見てるフリの指先 冷たいままのアイスティー となりに座ったあなたが 「緊張してます?」って小さく笑う その声が思ったより静かで 肩の力が少し抜けた [verse] オレンジの灯りのテーブルで 話題は天気と好きな音楽 つまづいた言葉を待ってくれて 笑われない安心がある グラスがまた鳴って 心がちょっと跳ねる 「帰りたい」から「もう少し」へ 気持ちがこっそり変わってく [chorus] 友だちの目が遠くで「よかった」って言う あたしはうまく目をそらす あなたが出したスマホの画面 LINEのアイコンが光る 「よかったら…」って差し出されて 指が震えて、でも押した 追加、って文字が出た瞬間 胸の奥がくすぐったい [verse] こんなところで恋なんてって 最初は笑ってたのに やさしい間が増えるたび ほんとは待ってたんだって気づく 窓の外の夜が深くなるほど あたしの中は明るくなる 「ここから始まるかも」って 小さく信じてみたくなる [chorus] 帰り道、同じ方向の駅まで 並んで歩く足音 風で揺れる紙袋の角が あなたの腕に触れてしまう 「今日は来てくれてありがとう」 その一言があったかくて あたし、うつむいたまま 「…こちらこそ」だけ言った [chorus] まだ上手に好きは言えない でもね、今は逃げたくない 改札の前、ライトが滲んで あなたの笑顔が近い もしよかったら、また会いたい それだけで十分かな 「恋をしてみたい」って 心がやっと口にする [outro]