智に働けば 角が立つ 情に棹させば 流される 意地を通せば 窮屈だ とかくに 人の枕は 臭い クサマクラ クサマクラ くらくらするよな クサマクラ 誰のニオイか わからない 謎の香りの クサマクラ 俺は途方に暮れていた 旅先の 大ピンチ what? 枕が、 臭い…… 俺とて 親父である 家では それこそ お父さんの枕は臭い お父さんの枕は臭い などと 何度言われたか知れぬ 実際 俺は親父なのであるから 頭から出るニオイが 良いニオイなわけがないのであって それなりに臭いのは むしろ 致し方なし といった 塩梅である だが 今回の旅では そんな俺の 臭い枕 いな クサマクラを 軽く凌駕する とんでもない クサマクラに 出会ってしまった 出張の日の夕方 仕事を終え チェックインを済ませ 部屋に入り 荷物を置き 上着を脱ぎ ひと息ついた その 瞬間 what? く くさ…… なんとも言えぬ 臭み 異様な 臭気 わけもわからず 俺は 鼻が曲がりそうな 臭みに耐えかね その原因を 探りに 部屋の もっと 深くへ さらに 深くへ そのまた 深くへと 旅立った シーツではない カーテンでもない 床でもない 壁でもない どこだ どこだ どこなんだ 闇の 奥に yes!! クサマクラ!! クサマクラ クサマクラ クサマクラ クサマクラ くらくらするよな クサマクラ 誰のニオイか わからない 謎の香りの クサマクラ 結局 ニオイの原因は 枕だということがわかった 枕カバーは 替えてある 白い きれい ちゃんとしてる なのに 枕そのものが why? 激クサなのだ 家にいれば 自分のクサマクラ 旅に出れば 他人のクサマクラ 家にいれば 自分のクサマクラ 旅に出れば 他人のクサマクラ 智に働けば 角が立つ 情に棹させば 流される 意地を通せば 窮屈だ とかくに 人の枕は 臭い 俺は 自分のクサマクラが 恋しくて その夜 マクラを濡らした それで 気づいたんだ 旅先の クサマクラの臭み それは 親父たちの 涙の結晶なんだってね クサマクラ! クサマクラ! クサマクラ! クサマクラ! くらくらするよな クサマクラ! 誰のニオイか わからない! 謎の香りの クサマクラ! 家にいれば 自分のクサマクラ 旅に出れば 他人のクサマクラ 誰が寝たのか いつ寝たのか 何が染みたか わからない わからないから クサマクラ わからなくても クサマクラ 親父も 若者も 旅人も 労働者も 昨日も 今日も 明日も 今夜も 頭を置けば みな 旅人! クサマクラ! クサマクラ! クサマクラ! クサマクラ! くらくら! くらくら! クサマクラ! 誰のニオイか わからない だからこそ これは みんなの クサマクラァァァァァ! 家にあれば 我がクサマクラ 旅にしあれば 人のクサマクラ とかくに 人の枕は 臭い クサマクラ…… クサマクラ…… くら…… くら……


