♪火の華♪(カバーアート♡luciluci) [Verse 1] 川を見下ろす窓際に、膝を折りまた紡ぎだす。 蝉の声にせかされて辿る記跡。 今日もまた生きると知る。 [Verse 2] 陽炎の先に君を思い、痩せた指で詩を記す。 やがて日が落ちればまた、今年も夜空に花が咲く。 [Pre Chorus] 君が未来を飲み込むその度に、ぼくはまた時の余白を数え。 言の葉は命の断片。 それを歌うことに、まだ意味が或るならば。 [Chorus A] 今宵 空に咲く火の華は、限りの先に咲く向日葵。 ぼくが詠めば、君が歌い、二つが触れ合うその瞬間に。 [Chorus B] 今宵 空に散る火の華は、終わりの後に咲くかすみ草。 君が炎と燃え、ぼくは散り逝き、命の華は刹那に燃ゆ。 [Verse 3] ぼくの詩に希望を見たと。静寂は運命の代償。 執着と後悔の花、いつか心に根をおろして。 [Pre Chorus 2] ごく当たり前のまた来年、詠むも歌うも許されず。 言の葉は命の傷跡。 ならばこの身も心も、君の声に燃やしたい。 [Chorus A2] 今宵 君に届けるこの詩は、別れの先に灯すかがり火。 何も残さず逝くことが、選べる優しさと思ってた。 [Chorus B2] 今宵 君と過ごすこの時が、最後のただ一度、夢拓き。 君と描く二人の空に、命の華を確かに見た。 [Bridge] 生きよ綴れば枷となり、詩に読めない言葉達。 それでもあらゆる今日に 咎めの影が付き纏う。 [Special Chorus] 今宵 空に咲く火の華は、祈りの影に咲くアネモネ。 儚くても夜空に燃える。 愛することは癒しも超えて。 今宵 空に散る火の華は、輪廻を願い咲く彼岸花。 ぼくが去りて、君がのこり。 けれどいつかまた巡り合う。 [Special Chorus 2] 今宵 空に散る火の華は、終わりの後に咲くかすみ草。 君が炎と燃え、ぼくは散り逝き。 命の華は刹那に燃ゆ。 きみよ、うたえ。 [outro] [End] ――――――――――――――――――――――――――― 【カラスのショートストーリー(妄想) この曲は映画のエンディングで流れます。 そのシーンとは・・・】 その年の花火大会当日。 女性は遠方のオーディション出場のため出向いた場所からの帰りの汽車の車窓から花火を見ます。 その時彼は、彼女の吉報を望みながら窓際に座り、 「君よ歌え」を書き上げました。 それは彼の生業としてではなく、彼女のためだけに書き記すための大学ノート。 そして、最初の花火が夜空に燃え、窓際の彼と車窓の彼女の瞳を瞬くように照らします。 ―――シーンは数年後の丘の上にある小規模な霊園。 蝉の声をバックに、真夏の日差しの下で墓石に手を合わせる彼女。 静かに、けれど何かを決意するように立ち上がると、遠く下町の見える出口へと歩き出す。 そしてその出口で汗を拭きながら待つ一人の男性。 顔さえ見えないものの、少し大柄な逞しくもある立ち姿は・・・ そして二人並んで立ち去ります。 墓石の前に、数種類の花がまとめられた花束と共に置かれた、古びた大学ノート。 風の悪戯か、ページがハラハラとめくられると最後のページが開かれます。 そこには彼の最期の詩となった「君よ歌え」が。 そして詩の文字を目で追っていけばそこには、 最後の一節の「君よ歌え」の文字。 ただ、震えるような筆跡で加筆された一言。 「君よ」と「歌え」のその間には、 「新しい歌を」と。 【終演】


