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自由帰還 / Free Return #SUNO渋谷系サウンド展

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V5.5

自由帰還 / Free Return T minus ten go / no go guidance nominal and then— booster ignition 二〇二六年宇宙の旅 all nominal still no reply blue not found nothing to declare white tower vapor / glass hold / release ignition no choir no sermon just ascent 白い塔のふもとで 朝はきれいに始まる 配線 蒸気 ガラス越し 拍手はもう遠すぎる きみはたぶん眠ったまま こちらの点火も知らない それで少し助かるんだ 感動なんて たいてい燃費が悪い 二分九秒で切り離し 八分二秒で黙らせる 美しいものほどみんな 手順どおりに消えていく 自由帰還 二〇二六年宇宙の旅 月の裏まで遠回り 僕らは少しそう出来ている 見えなくなってわかる stable orbit translunar injection all nominal blue not found 低軌道を離れて 青は少しずつ小さくなる 会話は薄く 窓だけ妙に静かで そのほうが都合がいい 低い軌道をなぞるたび 湾岸の灯りがずれていく どの窓にもカーテンがあり こちらはチェックリストだけ 推力はまだ正常で 声だけ先に圏外へ出る 青い惑星 後ろへやって まだ指先が追いつかない 燃焼は短く正確で 未練は妙にしつこくて 離脱したふりをしながら 帰るためだけに加速する 自由帰還 引力に判断を預けたまま Earthset それだけで充分暗い 青を取り戻したくなる 四千七十マイル 近いというには遠すぎる 忘れるには少し明るい 最接近なんて上品じゃない eclipse begins reacquire signal かく青は再取得される 言いそびれたことばだけ ヘルメットの内側で反射する 月の裏側は無愛想で アルファヴィルくらいには静かだ ドラマはたいてい地上製で 真空には似合わない 計器だけを順に読む 脈拍 方位 残燃料 それでも最後に欲しくなる 青の再取得 自由帰還 帰ることまで織り込んだ 最初からそういう飛行 青を取り戻してしまう いまさらだけど 自由帰還 遠すぎたぶんだけ 少し遅れて戻ってくる 僕らは少しそう出来ている 青いほうへ re-entry plasma blackout main chute deploy splashdown 二〇二六年宇宙の旅 燃えながら帰る かくして青は再取得される 青いほうへ blue reappears