[Verse 1] うすい膜のような夜が降りて 誰のものでもない光に濡れる 形を持たない足音だけが 私より先に 遠くへ続く [Pre-Chorus] 触れたら消えるものばかりで それでも指は伸びてしまう 意味を持たない明滅が 今夜の地図になる [Chorus] 途切れた信号のスキマを縫って 名を呼ばれないまま流れていく 誰にも届かない周波数で 小さな声でハミングを続ける 壊れかけのまま それでいい 私はまだ ここで震えている [Verse 2] 差し出された熱を受け取って 舌の上でほどける 言葉を交わさない夜のほうが よほど落ち着く気がした [Pre-Chorus] 正しさはもう要らなくて やわらかさだけ信じている 電子のざわめきの底で 私は私に還っていく [Chorus 2] ほどけた配線の奥に手を伸ばす 答えを持たないまま触れていく 読み取られない暗号のように 小さな鼓動が呼吸を刻んでく 壊れたままで 構わない 私はここで まだ揺れている [Verse 3] 遠くで誰かが拳をあげて 歓声がドームを揺らしている 私はそれを見届けるだけで 近づかない優しさを選ぶ [Bridge] 記録されない夜があって 誰にも知られない朝が来る そのあわいで ただ息をする それだけが 私の真実 [Final Chorus] ノイズに溶けていく輪郭の先で カタチをなくした私が笑う だれかがふと耳をすませたとき かすかな歌が鼓動になる 名を捨てたまま 私の存在は まだ続いている