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カイロウドウケツ

V5.5

不揃いに並んだ 靴の踵(かかと)を揃えて いくつもの季節を この玄関で脱ぎ捨ててきた 君が笑えば 部屋の温度が少し上がり 僕が黙れば 外の雨音が少し近づく 特別なことなんて もう何もいらない ただ同じリズムで 眠りにつければいい 指の隙間に残った 日々の擦り傷さえ 二人で分け合えば 愛しき模様になる 共に生き 共に老いて 同じ土へ還ろう 深い海の底で結ばれた あの生命(いのち)のように 「永遠」なんて言葉は まだ少し照れくさいけど 君の皺の数だけ 僕らの日々を刻み込もう 偕(とも)に老いて 同じ穴に眠るまで 流行りの歌も 街の景色も変わっていく 昨日まで正解(せいかい)だったものが 今日はもう違う けれど君が淹れる 少し濃いめのコーヒーの味と 不器用な優しさだけは ずっと変わらないまま すり減った歯ブラシ 古びたペアのカップ ささやかな証拠が ここに積み重なっている 離れないようにと 握りしめたその手は 形を変えながら 絆になっていった 共に泣き 共に笑い 同じ夢を見よう 嵐の夜も凪(なぎ)の日も 一つに重なり合って 「運命」なんて呼ぶには あまりに泥臭いけれど 君が隣にいる それだけでこの路(みち)はいい 偕(とも)に歩き 同じ終点(さき)へ向かう もしも僕が先に 光の中へ消えても あるいは君が 一歩早く旅立っても 迷わず見つけるよ 暗い海の底でも 僕たちは最初から 二人で一つだったから 共に生き 共に老いて 同じ土へ還ろう 深い海の底で結ばれた あの生命(いのち)のように 「愛してる」の代わりに 明日も隣にいよう 君の皺の数だけ 僕らの愛を深めよう 偕(とも)に老いて 同じ穴に眠るまで 寄り添う影が 一つに溶けていく 夕暮れのチャイム 帰り道を照らす いつか来るその日まで ただ、君と。