
[Intro: hazy Rhodes chords, glassy synth bell arpeggio, soft vinyl texture, minimal dry drums, intimate solo rap vocal] 油のはねる音 炊飯器の湯気 それだけで分かった 今夜は唐揚げ [Verse 1: airy relaxed rap, smooth pocket, subtle pitch drift, crisp hi-hats, warm 808, no vocal layers] 足りるかなんて聞きもしないで 白い飯まで山にして 当たり前みたいに箸を伸ばして 「もう食えない」って少し残して 腹なら満ちた 気持ちは未回答 皿からはみ出していた愛情 おかわりだけは何回もしたのに 言葉にしようとすると口数ないよ あの頃の俺は腹だけ満たして その手の苦労には気づきもしない [Pre-Hook: drums soften, floating Rhodes, melodic rap with restrained autotune, dreamlike tension] 食べ切れないほど盛られた日々を いつまでも続くと思ってた 足りなかったのは飯じゃない 返せなかった俺の言葉 [Hook 1: dense melodic rap, hazy whispered doubles on selected words only, glass synth motif continues] 残したキャベツ 絞ったレモン 白い飯に染み込んだ記憶 当たり前だって思った everyday 当たり前なんて一日もなくて 足りないものなどなかったはずが 満たされた意味を知らなかった 食べたものなら身体に残る 言えない言葉は喉元に残る 帰れる場所は家だと思った あなたがいるから帰れたんだ [Verse 2: tighter rhythmic flow, more active hi-hats, glossy synth bell accents, warm humid atmosphere] 家を出てから覚えた味なら 定食屋 居酒屋 冷凍食品 それなりに食ったけど なんか違う 醤油はどれだけ? 生姜はどれだけ? 聞いたらあなたは「適当」って笑う それじゃ作れないって返した日曜 今じゃその適当さえ聞き直せないよ 衣(ころも)ばかり厚くて中身は半生 豆腐みたいなメンタルで反省 世間の油に何度もはねられ あの日の小言の意味を知った ちゃんと飯は食え 身体に気をつけろ 分かったふりして聞き流したけど 俺の身体を気にしていた人は 自分のことは二の次だった 好きなものなら最後まで残す 皿の唐揚げも最後まで取っとく 一番大事にしていたあなたを 最後まで残せるわけじゃなかった 大切だから後に取っておく その癖ばかりが今も抜けない いつでも会えると先延ばしにして 最後のひとつを先に失った [Pre-Hook 2: drums pull back slightly, bass remains, vocal becomes closer and more vulnerable] 胃にもたれるほど食べたくせに 心は少しも預けなかった 弱音の一つでも話していたら どんな顔してたかな? [Hook 2: denser melodic rap, slightly wider synths, subtle whispered echoes, no choir] 残したキャベツ 絞ったレモン 白い飯に染み込んだ記憶 また今度なんて先延ばした day 次の日だって来ると思っていて 足りないものなどなかったはずが 満たされた意味を知らなかった 食べたものなら身体に残る 言えない言葉はいつまでも残る 帰れる場所は残っているのに 帰りを待つ人だけがいない 腹いっぱいだって笑った俺が 今ではずっと何かに hungry [Verse 3: drums gradually thin out, Rhodes becomes darker, synth bell slows, intimate dry vocal] レシピ通りに作ってみた 見た目はそれなり 味も悪くない けれどひと口食べたその瞬間に 違うと分かって箸が止まった 味付けじゃない 揚げ方じゃない 油の温度の問題でもない もうとっくにわかっている 一個残して最後に食べる それが昔から俺の食べ方 皿の上なら順番を選べる 人生だけはそうもいかない [Breakdown: sudden half-time feel, most drums disappear, detuned Rhodes and low ambient synth only] あの日の皿は空になった 茶碗も綺麗に洗われていた 残っているのは言えなかった たった一言 それだけだった [Drop Hook: slow floating half-time groove, darker harmony, exposed melodic rap, no vocal layers] いつまでも続くと 信じて疑わなかった おかわりがもう頼めない Last one 最後に取ってた Best one 大事に残してた けれど残したかった母さんとの日々を [Bridge: almost spoken rap, muted kick pulse, distant glass synth, heavy negative space] いなくなってもゼロじゃない 食べた分だけ身体に残る 叱られた分だけ言葉に残る こってりな俺への苦言 ハイカロリー もたれるくらい預ければよかった 格好つけずに頼ればよかった 大丈夫だって嘘をつくより しんどいよって言えばよかった [Final Part: drums and bass fall away, detuned Rhodes and one glass synth note remain, solo vocal] 会えなくなって気づくなんて ありふれた話で笑えない 「いつでも帰っておいで」って 二度揚げしていた唐揚げ なのにもう二度と食えない あと一度だけで良いから会いたいよ [Outro: tape-worn ambience, nearly a cappella, synths slowly dissolve] 皿に残してた最後の一口 『本当にありがとう』


