夜が 深まる頃 無数 の 青白い 光が 街を 照らしている 指先で なぞる 画面の 向こうに 誰かの 人生が 流れていく いいね の数で 心が 揺れる 時代に 私たちは 何を 失ったのだろう 駅のホームで うつむく 人々の 群れ それぞれが 違う世界を 見ている という でも時々 ふと 顔を 上げると 同じ月が 私たちを 見下ろしている 母は言った 「昔は星が もっと輝いていた」と 今では 画面の 中にある 無数 の 星々が 私たち の 目を 奪っている この ガラスの 檻の中で 私たちは 何を 探して いるのだろう 遠くで 聞こえる 誰かの 笑い声に ふと 胸が 痛くなる もしかしたら 本当 の 言葉は 画面 の 外で 待っている の かもしれない だから 今夜は この デバイスを そっと 置いて 窓を 開けてみよう そこには まだ見ぬ世界が 息づいているはずだから