
なあ……俺たち、このまま歌い続けていいのかな。 急にどうしたんだよ。 ライブやって、叫んで、汗かいて、帰って。 また次のライブ。 ずっとそれの繰り返しだろ。 それがバンドだろ。 いや……そうなんだけどさ。 たまに思うんだよ。 俺たち、どこに向かってんだろうなって。 向かう場所なんて最初からあったっけ? なかったな。 なかった。 A:だよな。 そもそもさ。 俺たち、成功したいから始めたんだっけ? 違うな。 ムカついてたからだな。 全部が気に入らなかった。 学校も。 仕事も。 世の中も。 ハハハ。 でもさ。あの頃と今じゃ違うじゃん。 何が。 歳だよ。 うるせえ。 それは認める。 昔みたいに全部壊してやるって気持ちだけじゃ走れなくなってる。 じゃあ止まるか? それも違う。 結局どっちなんだよ。 分かんねえんだよ。 私は走る。 即答かよ。 だって止まったら終わりじゃん。 まあな。 歌いたいかどうかじゃない。 弾きたいかどうかでもない。 もうこれしか出来ないんだよ。 それはある。 ライブ終わった次の日にはもう次のライブ考えてるしな。 病気だな。 重症。 俺はもっと速くしたい。 来たな。 もっと荒く。 もっと剥き出しに。 もっと危険な音にしたい。 今でも十分危険だろ。 まだ足りねえ。 俺もだな。 最近まとまり過ぎてる気がする。 優等生になり始めてる。 それは嫌だな。 昔のライブ覚えてるか? 機材壊れた日か? PAに怒鳴られた日か? 全部だよ。 めちゃくちゃだったけどさ。 あの時の方が生きてた気がする。 分かる。 失敗することを怖がってなかった。 失うものも無かったしな。 なあ。 ん? 俺たち、このまま走り続けていいのかな。 いいんじゃない。 止まる理由あるか? あるなら教えてくれ。 ない。 じゃあ決まり。 答え出たな。 方向性も決まった。 何だよ、それ。 もっと速く。 もっとデカく。 もっと正直に。 もっと生々しく。 歌うか。 歌え。 叩くぞ。 弾くぞ。 行くか。 行こうぜ。 まだ終わってねえ。 むしろ今からだろ。 まだ終わってねえ! まだ終わってねえ! まだ終わってねえ! まだ終わってねえ! まだ終わってねえ! まだ終わってねえ! まだ終わってねえ。 まだ終わってねえ。 まだ終わってねえ。

