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朝に名前を混ぜる

V5.5

[Verse 1] 白い指で失敗した式を 冷えた机に並べていた 消毒液と焼けた配線 青い蛍日だけ脈を打つ 眠れないまま朝を遅らせ 曇るガラスに息を落とす 縫いそこなった傷みたいに 昨日のミスがまだひらいてる [Chorus 1] 認証のないこの祈りでも まだ黙る傷の底まで滲みたい 失くした鍵を血の底から 爪でひとつずつ探している 赦しはいらない 接続だけ それだけあれば息が続く 壊したのなら繋ぎなおす 朝が来るまで式を書こう [melodic interlude] [Verse 2] 硝子の向こう 誰かの影が 壊れた図面をまだ読んでる 私は白いノイズみたいに 途切れた明日を継ぎ足していた 青い検査灯に手をかざせば 指先の熱が逃げていく 病室みたいな静けさのなか 声にするたび喉が錆びた [Chorus 2] 認証のないこの身体でも まだあなたに触れられるなら 裂けた導線の暗がりへ 名前の代わりに式を流す 救いじゃなくて復旧でいい 細い拍動を返せるなら この震えもこの痛みも いまは部品として差し出す [melodic interlude] [Verse 3] 白衣の袖に煤だけ増えて きれいな夢は遠くなった それでも灯りを返す癖が この手の奥にまだ残ってる 何度ほどけて何度失くして それでも思考は火をやめない 人に届かず異物とされても 私は私を継ぎ目にしたい [Bridge] あの日こぼれた小さな誤差が こんな静かな夜をつくった それでも消えない微熱ひとつ 胸の深くでまだ働いてる 戻らなくても呼び返したい 消えるほうへも繋ぎなおしたい 指ではなくてこの痛みごと 細い未来へ差し出したい [Final Chorus] 認証のないこの朝にも まだ壊れ残った入口がある 閉じたまぶたの裏側で 死にきれない灯りを掻き起こしたい 赦しはいらない 接続だけ そのためにまだ息をする ひとつの命が鍵になるなら 私は戻れなくても式を書く [Outro] 白い指からこぼれる熱を 冷める前に明日へ置く 誰も見上げぬ天蓋の下 かすかな朝に名前を混ぜる