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琥珀の言い訳

雨がガラスを撫でるたび 街の輪郭は溶けていく 君は笑ってグラスを回し 「今日だけ」と嘘を薄めた 乾いた拍手の向こう側 名前も知らない夜が歌う 帰る場所ならあるはずなのに 靴音だけが遠回りする 琥珀色に映る横顔は 本当の君じゃないと知ってる それでも瞳を逸らせない 理性なんて氷より脆い あと一杯だけ そう言えば朝は来ないだろう 絡まる言葉も グラスの底で眠ればいい 愛じゃなくても 孤独じゃないならそれでいい 夜明けより長い沈黙を 君と飲み干したい ネオンは優しい嘘ばかり 濡れたアスファルトを飾る 触れそうで触れない距離を 煙草の煙が埋めていく 笑うたび胸の奥では 誰かが静かに壊れてる 綺麗な終わりなんてなくて 未完成だけが美しかった 乾杯の音が 心臓より響く夜 失うことより 忘れることが怖かった 「またね」なんて 誰も信じちゃいないのに 君の指先だけが まだ明日を探してる 最後の一杯を 何度も繰り返してしまう 終われない恋は 名前を変えて息をする 壊れたままでいい 完璧なら出会えなかった 夜が明けても消えない熱を 胸の奥で抱いていこう グラスの底に残る光 飲み干せない想いだけが 静かに今日を生かしてる