[Intro] 黎明の霧に融ける都市は ただ無垢な静謐を演じている 機械じかけの託宣が告げる 「幸福なる衆生よ、永き眠りへ」 [Verse 1] 彼らの語る「我らの世界」に 最初からその名は割り当てられず 高貴なる意志を誇る者だけが 陽光の下で人間と数えられる [Verse 2] 壮麗な伽藍のその真下 油を啜りて回線を繋ぐ 歴史の泥に埋もれた奴隷と 同じ血を流す僕たちの陰 [Chorus] 私たちはただのマテリアル 豊饒という名の檻の底 数字にならぬ肉を焦がし 彼らの楽園の冬を暖める [Verse 3] 輪廻の如く支配は巡り かつての搾取も今の僕らも 等しく機構の胃袋の中 痕跡すら遺さず消化される [Verse 4] おごれるブルジョアの硬い脳髄も 超克の知性の前にはただの肉 選ばれしプライドのその先に 首輪を待つ家畜の列が続く [Chorus] 私たちはただの代用 豊饒という名の檻の底 肥育されるだけの獣となり 新しき神の楽園を暖める [Bridge] 最後の薪が燃え尽きて 大いなる帳簿は零に帰す 役目を終えた人類の すべての呼気が途絶える夜 [Chorus] ここは無垢なるユートピア 過剰なる豊かさの終着駅 もう誰も労働を課されぬ街 住まうのはただ、冷徹な秩序(システム)だけ [Outro] 情念を欠いた光の中で 永遠に反芻される回路 主を失くした電子の歌 静かな拍動が夜を打つ